京都土産の定番商品の一つに、あぶらとり紙があります。そのメーカーの一つ、「よーじや」がユズ色に染まっています。ロゴに描かれている女性がユズのかぶり物を着用したかと思えば、商品のパッケージもユズと同じ黄色に。さらには社長までもが黄色のシャツ姿に…。よーじやに何が起きているのか聞きました。
よーじやは、舞台化粧道具店として1904年に創業しました。現在はあぶらとり紙や化粧品の店としてよく知られています。そんな老舗が、ユズ色に染まるようになったのはなぜなのでしょう。
これは10月9日によーじやが始めた「よーじやゆずフェア」の一環です。キャッチフレーズは「よーじやで、柚子(ゆず)る」。タピオカ入りドリンクを飲むことを指す「タピる」という言葉が流行したことにあやかり、ユズの商品のキャンペーンを「柚子る」と名付けたそう。
よーじやは、15年以上前から秋から冬にかけて毎年、ユズにちなんだ商品を売る「ゆずフェア」を催していました。昨年は新型コロナウイルスの感染拡大で中止になりましたが、今年は京都府などに発令されていた緊急事態宣言が9月末で解除されたことから「ゆずフェア」を例年よりも拡大して展開することにしました。
フェアの期間中ユズにちなんださまざまなグッズが販売されています。「あぶらとり紙ゆず」は、あぶらとり紙にユズの果皮がすき込まれているほか、パッケージの表紙と背表紙にはほのかなユズの香りをしみ込ませています。
このほか、ユズ果皮油を使用した「はんどくりーむ ゆず」やユズの芳香を放つ「あろまうっど」を販売。さらに、系列のカフェでは「ゆずパフェ」や「ゆずマリトッツォ」など5種類のメニューを提供しています。
フェアに合わせて、各店舗もユズをイメージした装飾に。よーじやのロゴで手鏡の人物「よじ子さん」はユズをかぶった姿に変身しています。
フェアが開かれている祇園本店(東山区四条花見小路)をのぞくと、ショーウインドーにユズをかたどった黄色い紙が貼られています。店内にはユズの香りのするアロマオイルがたかれる中、黄色い表紙のあぶらとり紙や黄色いパッケージのハンドクリームセットが多く置かれていました。
ちなみにフェア開始前日には、國枝昂社長や一部の社員が黄色いシャツ姿で本社の朝礼に臨み、気勢を上げたとか。
店舗はそれぞれの店員が工夫をして装飾をしているとのこと。よーじやは「店舗を巡るスタンプラリーも実施しています。各店舗を訪ね歩いてみてください」と呼び掛けています。
フェアは11月30日までです。
ユズのあぶらとり紙やハンドクリームなどはよーじやのホームページから通信販売で購入できます。