「LED(オレンジ色)を液体窒素に入れてみた」。佐賀県立宇宙科学館(@saga_space)のTwitterアカウントで公開された科学実験の動画が大きな注目を集めている。液体窒素に漬けると黄色、緑と色が変わり、取り出すとまた徐々にオレンジ色に戻ってゆくLED。
その神秘的な光景にSNSユーザー達からは
「ふぉぉぉぉなんでぇぇぇ!?これだから科学はおもしろい!」
「もう20年以上前ですが、当時の赤色LEDは暗くなるだけで発光色は変わりませんでした」
「OLEDでも、HOMO、LUMOのギャップ変わりそうだから、色変わるかな~?だとすれば、シート状のOLEDで部分的に液化窒素に浸すとその部分だけ色が変わって面白いかも。無機ELは発光の仕組みが全然違うから、低温にするとどうなるかも興味が湧く」
「こうやって液体窒素に入れてみようっていう遊び心が科学の進歩に繋がるすね!」
など数々のコメントが寄せられている。
宇宙科学館のスタッフの方にお話をうかがってみた。
中将タカノリ(以下「中将」):この実験をされることになった経緯についてお聞かせください。
スタッフ:宇宙科学館では館内だけでなく近隣の学校などにも出向いて科学実験ショーをおこなう出張教室を実施しています。そのショーのシリーズに「超低温ショー」というものがあって、様々なものを液体窒素に入れるとどうなるか実験しているのですが、先日子供たちから「LEDを入れるとどうなるか実験してほしい」とリクエストがありました。今回の動画はそのリクエストに応えたものになります。
中将:このLEDは何か特殊なものなのでしょうか?
スタッフ:電子部品店やホームセンターで売っているごく一般的な工作用LEDになります。
中将:LEDの光り方の変化をご覧になった際のご感想をお聞かせください。
スタッフ:スタッフの誰一人こうなるとは知らずに実験したので、みんな驚いていました。
中将:実験後のLEDは故障などなく通常に作動するのでしょうか?
スタッフ:今のところ異常なく光っています。
中将:これまでのSNSの反響へのご感想をお聞かせください。
スタッフ:平日に投稿した動画なのでここまで反響があるとは思いませんでした。率直にびっくりしていますが、これが多くの方に科学に興味をもっていただくきっかけになれば嬉しいことこの上ありません。
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LEDの半導体には発光の度合いに温度が影響するものがあり、特にオレンジ系のものはそれが顕著らしい。なお佐賀県立宇宙科学館は普段からSNSやYouTubeを通して科学実験や展示紹介など、科学にまつわるさまざまな情報を発信している。いずれも興味深いものばかりなので、ぜひ多くの方にチェックしていただければと思う。
佐賀県立宇宙科学館 関連情報
所在地:佐賀県武雄市武雄町永島16351
公式サイト:https://www.yumeginga.jp/
Twitterアカウント:https://twitter.com/saga_space