歯磨きや食事のときにしみたり、痛んだり…。もしかすると、それは「知覚過敏」かもしれません。原因で多いのは歯周病や噛み合わせの影響で歯茎が下がり、歯の根が露出したことで引き起こされている場合です。重度な場合は神経を抜くこともありますが、近年は露出した象牙質にレーザーを照射して象牙細管を埋める治療法も注目されています。
知覚過敏ってなに?
知覚過敏は虫歯ではないのに、水やお湯、冷気などによって歯がしみたり、痛みを感じたりする症状のことをいいます。痛みが出る場所は歯茎が下がり、象牙質が露出した歯の根のあたりです。歯茎が下がる歯肉退縮にはいくつかの原因が考えられます。
その一つが「噛み合わせの異常」です。「歯周病」によって引き起こされていることもあります。強い力で磨いたり、歯ブラシが硬すぎたりなど「歯磨き」が原因だったりすることもあります。
加齢によって歯茎が下がり、象牙質が露出して起こっている場合もあります。近年増えているのが「ストレス」です。ストレスによる歯ぎしりやくいしばりで、知覚過敏になることがあります。
知覚過敏は歯ブラシの毛先が触れたり、冷たい飲食物や甘いもの、風にあたったりした時などに歯に感じる一過性の痛みから始まります。ひどくなると、歯がしみてブラッシングするのが辛くなり、プラーク(歯垢)除去が不十分になってしまいがちです。その結果、知覚過敏は悪化していきます。
知覚過敏の治療法は?
歯科医院で検査を受け、適切な治療を受けることが重要です。治療法の中で、一般的によく行われているのが塗り薬で知覚過敏が起こっている象牙質の象牙細管を塞いでしまう方法です。
噛み合わせが悪い場合は、噛み合わせの調整が必要になります。歯ぎしりなどが原因で知覚過敏になっている人は、マウスピースでの治療法もあります。
痛みなどが重度の場合は神経を抜くケースもありますが、歯科用のレーザーを使用して知覚過敏の痛みを軽減することもできます。
知覚過敏の予防法は?
日常の生活のなかで予防するには、次のようなことに注意しましょう。
①自己流の歯磨きには要注意!
歯磨きのときに、大きく強く磨き過ぎた結果、知覚過敏になったという人が少なくありません。的確なブラッシング方法を歯科衛生士などの指導のもとに行いたいものです。
まずは、丁寧に1本ずつ磨く習慣を身につけましょう。また、歯ブラシが硬すぎるのも要注意です。研磨剤入りの歯磨き粉のつけ過ぎにも注意してください。
②歯ぎしり、食いしばりには要注意!
歯ぎしりやくいしばりがあると、歯質の摩耗や微小破折、歯周病につながりやすいといえます。注意してください。
知覚過敏が気になったら素人療法はせずに、まずは歯科医院に相談しましょう。