「『わんちゃん撫でても大丈夫ですか?』ときかれた時の気持ちをまとめてみた」とつぶやき、4枚の漫画をツイッターに投稿した石原 雄さん(@K5dbZRmjNe77i5r)。
石原さんは、6歳になった柴犬の女の子「ハルさん」と暮らす漫画家さん。ハルさんをモデルにした、柴犬と女子高生が終末世界を巡る石原さんの漫画『世界の終わりに柴犬と』は、犬好きさんたちからも絶大な人気を誇る作品です。
そんな石原さんがツイッターに投稿した、書き下ろし漫画「『わんちゃん撫でても大丈夫ですか?』ときかれた時の気持ちをまとめてみた」。
そこに描かれていたのは、「かわいい!!」と愛犬が褒められた嬉しさと、「撫でても大丈夫?」と聞かれた時に「なにをもって大丈夫と答えていいか分からない…」という困惑が渦巻く、犬の飼い主さんの複雑な気持ち…。
とくに石原さんちのハルさんは、基本的に家族以外には心を開かない孤高の犬として知られる、柴犬。ナデナデしたい人が期待しているであろう、わんちゃんとの和気あいあいとした触れ合いは多分ムリ…。
誰にでもナデナデしてほしいわんちゃんもたくさんいます。けれどわんちゃんの多くは、”知らない人”から触られるのがちょっと苦手。とくに、知らない人にいきなり「頭」を触られることに、強い恐怖やストレスを感じると言われています。
しかしそれを、「撫でても大丈夫?」とたずねた人に説明するわけにもいかず、葛藤していた飼い主さんたちの心理を描いた石原さんの書き下ろし漫画に、411もの共感のリプライが殺到。10万8千以上ものいいねが集まりました(10月23日現在)。
「うちも毎回緊張しますね」
「うちの子は…ガウガウします」
「うちの犬も家族以外には触られたくないので愛想がないと思われてます」
「飛びつき癖が未だなおせず、苦労してるので気が気じゃない...」
「うちも触られてる間じっと耐えて飼い主を見上げて救いを求めていて、切ないです」
【わんちゃん撫でても大丈夫?】
「撫でても大丈夫?」と聞かれた時、犬飼いさんたちの気持ちは正直なところ、「なにをもって大丈夫と答えていいか分からない…」。いきなり噛むことはなくても、状況によっては犬が思わぬ行動を取ることもあります。そもそも、「犬」自身が知らない人からナデナデされたいかどうか? が最大の問題。そんなこんなで、犬飼いさんとしては、「大丈夫」と断言し難いのがホントのところ、なのです。
【お願い、頭は触らないで〜】
知らない人から頭をなでられても全然へっちゃら!というわんちゃんもたくさんいます。けれど、本能的に犬は、突然頭に手を向けられることに強い「恐怖」を感じると言われています。場合によっては、「嫌がるだけではすまないこともあるということ」を、飼い主さんたちはつねに危惧しているのです…。
【褒められて断れるわけがない…】
万が一のことや、犬自身のストレスを考えると、できれば知らない人からのナデナデはお断りしたいところ。けれど、無愛想な人と思われるのも、「噛み付く子だから断られたと思われるのもちょっと心外」。なので毎回アイコンタクトで、「わかったな、じっとしてるんだぞ、じっと」と、愛犬にプレッシャーをかける飼い主さん。だって自分の愛犬を「ここまで可愛いだの褒められて断れるわけがないじゃないか…」。
【無限ナデナデは飼い主だけの特権】
頭はもちろんのこと、「知らない人にはどこ触られるのも苦手」なハルさん。緊張とストレスでプルプル震えながら、知らない人からのナデナデを懸命に耐えます。「よーし、よく頑張ったなー!!」と、頭を思う存分ナデナデしてあげられるのは、飼い主さんだけの特権なのです。
◇ ◇
リプ欄に寄せられた犬飼いさんたちからのリアルな声のなかでも印象的だったのが、「とくに子どもは怖いですね…」という声。愛犬を見た子どもたちから、「かわいい!!」と言われて嬉しくない飼い主さんはいません。しかし、小さな子どもは、急に大きな声を出したり、咄嗟に動いたりすることも。犬は本能的に動くものを追いかけるため、「幼い子どもさんからのナデナデはお断りしています…」という飼い主さんも多いようでした。
ちなみに、飼い主に断りなく、「いきなり近づいてくる人」や「突然触ってくる人」は論外です。人間でも、見ず知らずの人にいきなり近づいて来られたら驚きます。ましてや、突然触られたりでもしたら、大変な恐怖です。本能的に警戒心の強い犬ならなおさらです。
もしもナデナデを断られてしまったとしても、どうか気にしないでくださいね。すべてはあなたとわんちゃんの安全と幸せのためなのですから。