宝石ではないただの石ころ…しかしその“美しさ”に共感の声が続々と「足元に星が無数に散らばってる」

山本 明 山本 明

 「宝石とかではなくてただの石ころです。 地球こんなにキレイなものを生み出せてすごい。」という文言とともにTwitterに投稿された、大小さまざまな色合いの石の写真が注目を集めました。美しい貴石に勝るとも劣らぬ個性と魅力を放つ、石たちの輝きに「小惑星のようで綺麗」「足元に星が無数に散らばってるのですね」などと詩的な感性あふれるコメントが次々集まりました。

 写真を投稿した吉澤ハナさん(@office_io)は「アート×デザイン」をコンセプトに上質なクリエイティブを提供する「io Inc.」の代表取締役であり、また土や石を使ってアート作品を制作するセラミックアーティストなのだそう。吉澤さんに石の魅力についてお聞きしました。

――今回話題になった石のお写真は、いつ頃からどのくらいの時間をかけて、どんな時に、どんな場所で手に入れたものですか?

 石収集ですが、私の石は全て購入した石になっています。旅行が好きなので、旅先のお土産屋さんや、石屋さんをまわりながら何年もかけて買い集めてきたものになります。

――石を購入する際の、基準のようなものがご自身の中にあれば教えてください。

 石は一期一会なので、好き!と思った形や色、質感のものがあれば迷わず購入しています。

――投稿された「石コレクション」に魅了された人たちから反響がありました。

 宝石でもない「ただの石ころ」が好きな人は数多くないと思っていましたが、予想外の反響にこんなに石ころ好きがいたんだ!と心から嬉しくなりました。これを機に「石ころ」の魅力をどんどん発信していきたいと思っています。

――リプライで「(石コレクションを)引っ張りだしては撮影してニヤニヤしてます」ともおっしゃっていました。石の持つ何が、そんなにも吉澤さんを惹きつけるのでしょうか?

 石の魅力はなんといっても、「生命」を感じるところです。石は何からできているのか?ということを考えたときに、石は原子のつぶが集まってできているんですね。そしてその原子のつぶは、宇宙が始まって少ししたあとに生まれたものです。

 ずっとずっと昔に宇宙で生まれた原子は星のかけらになって、今の私たちの地球や色々な生命を作っています。手のひらにのるようななんでもない石ころから、そうした宇宙や生命の歴史を感じられるところが私にとって、石に強烈に惹かれる理由になっています。

   ◇   ◇

 …たとえ宝石ではなくとも、一つ一つの石の中には古い記憶の物語が眠っていて、そのかけがえのない個性こそが人を惹きつけるのかもしれませんね。

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