野良の子猫兄弟
とまとちゃん(1歳・オス)は、静岡県の県立美術館あたりで兄弟と一緒にいたところ、個人で猫の保護活動をしている人に保護された。まだ生後1カ月くらいだった。そこには野良猫がたくさんいて、親猫はどの猫なのかはっきり分からないという。保護主はとまとちゃんをレインちゃんと名付け、他の兄弟は、カイルちゃん、ノアちゃんという名前にした。
とまとちゃんは三兄弟の中でも一番元気で、人懐っこく、かなり甘えん坊だった。カイルちゃんは生後4ヶ月の時に亡くなったが、とまとちゃんとノアちゃんは、猫カフェ「ファング」にデビューした。ノアちゃんは一足先に里親が決まった。
やんちゃ坊主、ビビりな一面も
静岡県に住むNamiyoshi320さんは、茶トラのみよしちゃんという猫とキジトラのこはるちゃんという猫を飼っていた。時折ファングに遊びに行っていたのだが、その日は店長が「子猫がいるよ」と見せてくれた。その子がとまとちゃんだった。
「今まで何匹も可愛い子猫を見せてもらいましたが、こんなに心惹かれたことはありませんでした。一目惚れでした。ただ、3匹も飼えるだろうかと悩んだのです」
Namiyoshi320さんは、先代なみちゃんを亡くしてから、1匹ずつ食事の量や飲水量、おしっこ・うんちの回数、日々気づいたことなど、健康管理表を作って毎日記録していた。果たして、とまとちゃんを迎えて3匹分の健康管理ができるのか不安になった。Namiyoshi320さんはじっくり考えて、8月、とまとちゃんを譲渡してもらった。
毎日が幸せ
とにかく元気でパワーがあり余っていたとまとちゃん。ケージに入れると「ここから出してくれ1」と暴れ回っていた。
「あまりにも暴れん坊で、先住のみよしとこはるは圧倒されていました。今でもみよしとこはるに『遊ぼうよ~!』とちょっかいを出したり、噛みついたり、走り回ったり…とにかく元気です」
そんな元気なとまとちゃんだが、ビビリの一面もある。外で何か大きな音がしたり、家の中で物が落ちたりすると驚いて飛び跳ねる。Namiyoshi320さんがソファから立ち上がっただけで飛び跳ねることもある。
くるねこ大和という漫画のキャラクター「トメちゃん」の名前に、「幸せを留める」、「猫はこれで打ち止め」という意味が込められていると知り、共感したNamiyoshi320さんは、とまとちゃんという名前にしたという。猫と暮らし始めてから、明るい気持ちになれたし、何より強くなれたと感じている。
「たとえどんなに辛いことがあっても、みんなが優しく出迎えてくれるし、毎日とても幸せです」
猫カフェファングのインスタはこちら→https://www.instagram.com/fang_for_stray_catz/?hl=ja