政府に緊急提言 緊急事態宣言はほとんど効果が無い、発想の転換が求められている

「明けない夜はない」~前向きに正しくおそれましょう

豊田 真由子 豊田 真由子

発想の転換が求められている

どなたにとっても、2021年の夏は、人生でこの1度きりです。子どもも若者も大人も高齢者も、会いたい人に会える、できるはずだったことを制限のある中でもできるだけ行える、かけがえのない経験をできる、それを可能にする方策を考えていくときに来ているのではないかと思います。(なお、「規制を撤廃して、感染者がどんどん増えても構わない」といったことを申し上げているわけでは、全くありません、念のため。)

少なくとも、世界中から9万人、日本国内で30万人の関係者が動き、連日大変な盛り上がりを見せる五輪を開催している中で、国民には「緊急事態宣言」が出され、そして、予想された通り感染者が急増すると、「ダメ!国民はもっと我慢を!」という、心に響かぬ空虚な言葉が繰り返されるという、このちぐはぐな状況を漫然と続けるよりは、その方が、国民の静かな怒りや苦しみや絶望を、しっかりと受けとめ、誠実に対応しようとしているということになるのではないでしょうか。コロナとの闘いが1年7か月となる今、国民が何を望んでいるか、を精緻に知ることも重要だと思います。

リスクもコロナも「ゼロ」にはなりません。「安全安心」は、誰かがそう言ったからそうなるものではなく、あくまでも、ファクトに基づき、受け手の側がどう感じるかの問題です。

謙虚に真摯に前向きに、真に人類の英知と力を発揮した夏になるかどうか、日本も世界も、正念場ではないかと思います。

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