絶対にプログラミングを教えない? そんなITスクールから年収1000万円超えの生徒続出のワケ

國松 珠実 國松 珠実

ITを教える学校ならプログラミング学習は必須。しかし「絶対に教えない」と謳うITスクールが大阪にある。しかも生徒はIT初心者の主婦や個人事業主が中心で、卒業後は月収数十万円から、中には年間1000万円以上稼ぐ人も続出しているというから驚きだ。一体なぜ? 「プログラムールITクリエイティブ学園」の長友俊彦さんに聞いた。 

必ず役立つスキルと、それを生かす手段を教える

平日はオンライン授業、週末のみ大阪市内の教室で対面授業を行うプログラムール。4年前に開校し、全国で600人以上の生徒が学んだ。

他のスクールと一線を画すのは、受講者の顔ぶれだ。起業している人、事業を興したい人に限定しているといい、長友さんは「強い思いを持つ人なら、IT初心者でも大丈夫!10人中10人が習得できる技術を教える」と自信たっぷり。わからないままで卒業させないのが信条で、6カ月間受講し放題。身についた技術を実際の社会でどう生かすか、といった実践的な相談にも乗る。

卒業生の進路もさまざまで、一人でネット販売事業を立ち上げたり、学生向けの授業の動画配信で登録者数20万人以上を獲得したり。企業から直接業務を請け負ったり、クラウドソーシングの中でも単価の高い仕事を担ったりする卒業生もいる。長友さんは、受講生に任せられる仕事を探す営業活動も行っているという。

「私自身がさまざまな仕事を経験したからこそ、これから起業する人が本当に必要な情報や、今すぐ役立つスキルがわかる。それを提供するから、喜ばれるのかも知れません」

 心の余裕と人生の自由を

「子ども時代は貧乏で、いつもひもじい思いをしていた」という長友さん。勉強もままならず、中学卒業後は皿洗いで得たアルバイト代で家庭教師に教わったり、塾に通ったり、英会話や空手を習ったりもした。自分の稼いだ資金で好きなだけ学べるのが面白く、約1年間で小学校から高校までの学習内容をほぼやり終えたという。

10代で体力仕事、20代で頭を使う仕事に従事すると人生設計し、皿洗いや引っ越し業スタッフ、ウェイターやビリヤード場、バーの店員などに従事。23歳で大阪・心斎橋にショットバーを出店したのを皮切りに、経営の道へ進んだ。

24歳でセールス教材の代理販売を始め、セールス、マネージャー両部門において日本No.1の実績を達成。27歳で保険のコンサルティングを始めた頃に、プログラムールのメイン講師で後に妻となる恵理さんと出会った。30歳で不動産投資会社、33歳で現在のプログラムールITクリエイティブ学園を設立した。

ITの世界に進出するきっかけになったのは、それまで外注した自身のWEBサイトが思い描く内容に仕上がらないという経験が大きかったという。

「すべての商売に共通して必要なのは、WEBサイト」

サイトを自分たちで自由に構築できれば、どんな商売にも困らないと痛感したという長友さん。その過程で得た知識を社会に還元しようと、同学園の事業をスタートさせた。

プログラムールでは妻の恵理さんが講師。長友さんは管理運営を担う。

 IT技術を使った仕事は、自宅でできて定期収入も確保しやすい。「スキルを身につければ、育児中の女性だって個人事業主だって、心の余裕と人生の自由を得られる」と話す長友さん。「生徒さんは本当に熱心。私たちは、その頑張りに応えます」

■プログラムールITクリエイティブ学園 https://www.long-friend.net/

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