「わたしはエステティニャン」 店主と一緒に猫も「癒し」のお手伝い 築85年の古民家エステ

うちの福招きねこ〜西日本編〜

西松 宏 西松 宏

 大阪府岸和田市にある純和風エステサロン「むかしむかしあるところに モワメイム」。閑静な住宅街にあり、築85年以上の古民家でゆったりとリラックスした時間を満喫できる。店主でエステティシャンの勝野クミ子さん(46)が美眉デザイン、まつ毛エクステ、美肌エステ、整体などの施術を行なっている間、飼い猫の「まめ」(メス、4歳)も「わたしはエステティニャン」とばかりにお客さんのそばで寄り添う。勝野さんに、まめとの出会いや接客ぶりについて聞いた。

 勝野さん まめは4年前の夏、当時中学生だった次女が下校途中に友だちと一緒に保護した子なんですよ。まだ生後3週間くらいで、周囲に母猫の姿はなく、1匹だけでぽつんといたそうです。手脚には何者かに噛まれた歯形がくっきり残っていて、ケガをしていたので「ママ、どうしよう…」と自宅に連れ帰ってきたんです。

 すぐに動物病院に連れていき治療を受けると、ケガは数週間で治り、元気に走りまわるように。その間、店にケージを置いて飼っていたのですが、まめを見たお客さんが「かわいい!」「だっこさせて!」と可愛がってくれて、まめは瞬く間に人気者になってしまったんです。

 不思議なことに、次女がまめを初めて家に連れてきたとき、あっ、私はこの子を絶対に飼うな、と思ったんですよ。ケガしているからなんとかしてあげないと、という思い以上に、この子と一緒に仕事をしていくんだという、根拠のない確信のようなものを感じたのを覚えています。

 うちにはスピリチュアル系の方もたまに来られるのですが、よく言われるのは「この子は昔、あなたと一緒にずっといて、あなたを助けてくれていた」と。ああ、それでまめといつもこんなに一緒にいるのかと、合点がいきました。 

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