Clubhouse…実はマニアの天国 超絶ディープな世界も歌って、語れる! 国家歌唱マニアが使ってみた 

新田 浩之 新田 浩之

日本でも1月下旬頃から話題となっている音声SNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)、Clubhouse。芸能人やビジネス界の著名人と気軽にコミュニケーションできるなど、従来のSNSとは異なる性質を持っています。ビジネスやインフルエンサーの観点から語られがちなClubhouseですが、マニアックな活動をするには、まさにうってつけのツールです。

まずはフォロワー数を増やすことからはじめる

「これ新田さんに向いているSNSだと思うんですよね……」、知人から勧められたのがClubhouseをはじめたきっかけでした。筆者がClubhouseをダウンロードしたのは1月下旬のこと。ちょうど、日本でも話題になっていた時です。

Clubhouseは音声SNSを特長としており、例えるならラジオをSNS化したもの。配信者は「ルーム」というトークルームをつくり、自由に情報やパフォーマンスを配信できます。聴取者も自由に「ルーム」に入室でき、ラジオ感覚で聞くだけでなく配信者との交流も楽しめます。

「ルームをつくれば誰かやってくるのだろう」と思い、ヨーロッパ関連のルームをつくったものの、10分経っても入室者数はゼロ。著名人以外の人がルームをつくるなら、何はともあれフォロワー数を増やさなければなりません。

フォロワー数を増やすコツは他のルームで内容の濃い情報をコンパクトにタイミングよく伝えること。空気を読むのが苦手な筆者にとってはなかなか難しく、話の内容を的確に追ってパッと発言することに集中しました。

タイミングよく濃い情報を提供すると周りからとても喜ばれ、少しずつフォロワーが増える結果に。この技を会得したことにより、1カ月で何とか300フォロワーを超え、ルームの常連客も生まれました。このあたりは慣れも関係すると思います。

 自分のルームで堂々とできる「マニア活動」

Clubhouseはマニアにとって貴重なツールになると確信しています。何しろ誰にも邪魔されず「マニア活動」ができ、友達も増えるのですから。

筆者は様々な趣味を持っていますが、そのうちの一つが国歌のメロディーを歌うこと。高校生からはじめ、少なくとも30カ国以上は歌えると思います。しかし、カラオケパーティーで、いきなり国歌を歌っても盛り下がるだけだろうと思い、国歌熱唱は敬遠。

10年以上にわたり、風呂場で歌うことで気を紛らわせる日々を過ごしてきました。社会人になり国歌を歌うイベントも行いましたが、集客に苦労するものです。

ある日「Clubhouseだと誰にも叩かれることなく、不特定多数に国歌を披露できるのではないか……」このように考えました。そこでルームを立ち上げ、スマホを前に30分間にわたり国歌を熱唱。最初は慣れないこともあり緊張しましたが、聴取者の存在を知ると、気持ちよく歌い上げることができました。

熱唱後は聴取者と楽しい国歌トーク。マイナーな国、消滅した国の国歌の歌詞やメロディーの解釈などディープな会話が続きました。一般的な飲み会やパーティーですとマニアックな話は周りから白眼視されることもあります。

一方、自分が立ち上げたルームだと思う存分「濃い話」ができることから、マニアとClubhouseとの相性は良いと思います。一人で楽しむのもいいですが、複数人で活動するとより楽しめますよ。

視野が広がるのもClubhouseの魅力

Clubhouseは自分の趣味を深めるだけでなく、視野が広がるのも魅力だと思います。何の気なしに入った音楽家のルームでピアニストや作曲家の方々と会話。

ロシアの作曲家ラフマニノフのアメリカ亡命後の心境や作曲への取り組み方などを聴き、自分の視野が大きく広まりました。

Clubhouseに関しては様々な議論がされていますが、うまく活用すればより充実したマニア生活が送れるツールです。自分でルームをつくって超絶ディープな内容を語るもよし、他のルームでわかりやすく自分の趣味を語るもよし、じっくりと他人の話を聞きながら学習するもよし。まずは常識の範囲内で試行錯誤しながら自由に楽しんだらいいと思います。

一方、Clubhouseにハマりすぎて仕事や日常生活に支障が来たら元も子もありません。筆者は仕事をしている際はClubhouseは聞かず、平日は遅くとも24時30分までと決めています。自分自身でルールを決めるのもClubhouseを楽しむコツと言えます。

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