「畳の上は気持ちいいにゃ」畳屋さんの看板猫“たたみちゃん” 部屋の畳で爪を研ぐのが悩みの種

うちの福招きねこ〜西日本編〜

西松 宏 西松 宏

 たたみは、温度や光の当たり方、肌触りとか、家の中でそのとき最も気持ちいい場所を知っていて、お気に入りの場所がいくつかあります。特に夏や冬は畳敷きの部屋が快適なようで、気持ちよさそうによく寝ころがっていることが多いですね。い草の香りも落ち着くみたいです。猫と畳って、昔から相性がいいんですよね。

 最近はライフスタイルや住宅事情の変化などの理由で畳離れが進み、畳替えをするご家庭は年々減っていますね。いま、あえてお金をかけて畳替えをしようという方は、家族が笑顔で心地よく過ごすということに、価値や重きを置いておられる方が多いように感じます。

 たたみはお客さんが来たら、「私、かわいいでしょ」という感じで自分から近づいていくのに、しばらく撫でられると、噛みつきはしませんが、「もう構わないで」という態度にでます。そうやって偉そうにしたかと思えば寂しがりの面もあって、しばらく相手をしないと私たちがいる所にやってきて、足にスリスリしてきます。誰に媚びるでもなく、いつも自分が心地いいことに基準を置いて、生きることを純粋に楽しんでいるように見えます。

 これまで私は、仕事を何度も辞めたり、親の反対を押し切って夫と結婚したりと、けっこう好きなことを自由にやってきて、周囲に心配をかけてきたんですけど、たたみを見ていると「自分の気持ちに正直に、ありのままの自分で生きればいいんだよ」ということを示してくれているような気がするんですよね。たたみと私ってよく似ているなと思います。たたみといると、自己肯定感あがります(笑)。

 いまは時代が大きく移り変わろうとしている時期。「これからは、自分らしく好きなことをしながら生きていける時代になっていく」とよく言われていますよね。猫はそんな時代の象徴だと思うんです。

【会社名】「近本畳工業」
【住所】福岡県筑後市志481
【電話】0942-52-3448

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