放送40周年の伝説巨神イデオン、“エヴァ”世代の劇場支配人が語るイデオン愛

宮本 裕也 宮本 裕也

「スペースランナウェイ」は時代を写す言葉

 

「放送当時、80年という時代が作品に残されている」と語る田中さん。「78~79年ごろ始まるネオアカ(Neo Academism)ブームなど意見を闘うのが常だった。一方でその状況に対する閉塞感があった。閉塞感、闘いから逃げてもいい。そういう発信を作品の中に含めて“スペースランナウェイ”、逃げてもいい、というメッセージがあると思います」

衝撃のエンディング それは必然

 

時代を映したイデオン。ファンの間で有名な衝撃のエンディングにも田中さんはこう語る。

「こんなにも一人一人の死に方を考えた作品はないと思います。つまり人はいつか死ぬ。死に対して真正面から向き合ってるのがイデオンなんです。エンディングは必然なんです。どちらが悪者かは描かれていない。初めて見た時からラストシーンは納得しました」

最後に初めて本作を見る方にメッセージをもらった。

「イデオンが夢に出てくるかもしれません。全く分からないかもしれません、すぎやまこういちさん(本作の音楽担当)の言うように映像と音楽を一緒に楽しんで欲しい。抽象的なできごとは音楽が包み込んでくれるので」

  ◇   ◇   ◇

『伝説巨神イデオン』生誕40周年記念上映 接触篇・TV版第39話・発動篇は京都の出町座で12月10日まで上映中。君も今再び、接触、そして発動せよ。

出町座公式サイト https://demachiza.com

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