放送40周年の伝説巨神イデオン、“エヴァ”世代の劇場支配人が語るイデオン愛

宮本 裕也 宮本 裕也

 

 

TV版から放送40周年を迎えた『伝説巨神イデオン』を上映すると聞いて、京都の映画館「出町座」に足を運んだ。劇場に入るなり、支配人の田中誠一さんが開口一番、筆者の“イデ”マーク付きTシャツを見て「なんで先に発動しちゃってるんですか」。田中さんに本作の魅力をお聞きした。

 

初めから、子どもを相手にしていない

 

『伝説巨神イデオン』(以下イデオン)はレンタルショップなどで借りて、知ったという田中さん。高校時代に庵野秀明監督の『新世紀エヴァンゲリオン』を見たといういわゆる“エヴァ世代”。なぜ『イデオン』の上映を?

「一番好きだからです。『イデオン』は子どもを相手にしていない。『機動戦士ガンダム』までは主人公たちがどちらかと言うと女々しい感じでしたが、イデオンは主人公のコスモ含めて、男子っぽい。自分たちで道を切り開いていく。内容も戦って逃げる。“ガンダム”の複雑な人間関係より、シンプルで好きでした」と語る。

補完するんじゃない。混乱しても良い。デトックスしてもらう

 

今回は「接触篇、発動篇」劇場版以外にテレビ版39話を上映する。テレビ版放送当時、当初52話で完結するはずが、39話で打ち切りとなった。視聴率など色々な事情があったようだが、当時の視聴者は呆然。39話を上映する意義を聞くと、「劇場版だけを見ると混乱すると思います。フォルモッサ・シェリル(登場人物)がいつの間にかおかしくなったりするなど疑問点が多い。でも39話と劇場版を上映するのは禊です。41年目じゃだめ。40周年記念に劇場版、39話を上映する。デトックスしてもらうんです」。

忘れられないシーンもあるそうだ。「敵のバック・クランが攻めてくる時に子どものカーシャがユウキ・コスモが座っていたコクピットのシートで寝ている。その後、コスモとカーシャの関係性が描かれていないが、“付かず離れず”人間のリアリティが描かれていると思いました」

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