「鬼滅の刃」子どもに見せていますか? 「残酷」「家族愛」・・・徳島県内からさまざまな声

どなどな探検隊(パートナー記事)

徳島新聞社 徳島新聞社

 アニメ映画が記録的な興行収入となっている人気漫画「鬼滅(きめつ)の刃(やいば)」。県内でも幅広い世代を魅了している一方で、鬼の首をはねるなど過激な描写があり、子どもに見せるのをためらう保護者もいる。徳島新聞「あなたとともに~こちら特報班」が公式LINE(ライン)登録者に意見を募ると、さまざまな声が寄せられた。

 「鬼滅」は主人公の竈門(かまど)炭治郎が、鬼にされた妹を人間に戻すために壮絶な戦いに挑む、大正時代が舞台の物語。徳島にも拠点を置く制作会社ユーフォーテーブルが手掛けたアニメが昨年公開され、人気に火が付いた。映画「劇場版『鬼滅の刃』無限列車編」は興行収入が275億円に達し、「タイタニック」を超えて国内歴代2位となった。

 作中には、主人公の家族が惨殺されたり鬼が人を食い荒らしたりするなど刺激的な描写がある。公開中の映画は「12歳未満の年少者の観覧には、親または保護者の助言・指導が必要」として、映像倫理委員会(映倫)が「PG12」という区分に指定している。

 子どもへの影響を懸念する保護者からは「こんなに過激な作品が低年齢で流行している世の中が怖い」(阿南市40代女性、8歳以下3人)「悪者には首を切り落とすような残酷な仕打ちをしてもいいとの考えを持たないか少し心配」(鳴門市50代女性、小4)「面白いアニメだけど、過激な場面がもう少しソフトになればいい」(阿南市60代女性、孫が3歳、0歳)といった声が寄せられた。

 また、「『すごく良かった』『映画は泣けた』と聞いたのは大人からだけ。子どもがストーリーについて話しているのは聞いたことがなく、家族愛や仲間との絆というテーマは、本当に伝わってるだろうか」(徳島市40代女性、小6と小3)との意見もあった。

 一方、アニメを見せている保護者からは「鬼にも悲しいドラマがあり、一緒に感想を言える良いアニメ」(北島町40代女性、小5)「戦えば傷つき、時には死ぬ。それをオブラートに包んできれい事にしてしまう方が危険。命の大切さや優しさ、暴力の問題を親子で話し合う機会になった」(徳島市40代男性、小5、小4)「娘も私も家族愛を感じるシーンで涙した。そんなに心配することはない」(阿南市女性、小3)などとつづった。

 このほか、アニメファンという徳島市の50代女性は「そもそも深夜帯に放送していた作品で、小学生以下向けに作られていない。これだけ子どもに人気が出たのは、動画配信サイトでいつでも視聴できる環境にあるからだ」と指摘。その上で「『残虐なシーンのあるアニメは子どもに悪いアニメだ』と、作品が悪いと言わんばかりの意見には異議を唱えたい。見せるかどうかをきちんと選別、助言、指導できない親サイドの問題だ」と強調した。

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