台湾で「鬼殺隊」が発見され話題に 台湾の “鬼” 退治集団「八家将」の裏話がアツすぎた

沢井 メグ 沢井 メグ

まさに一世を風靡中のアニメ映画『鬼滅の刃 無限列車編』は台湾でも大ブームを起こしている。台湾における日本のアニメ映画として史上最高興行収入を記録し、現地でも毎日のように鬼滅の話題がのぼる勢いだ。そのなかでFacebookに投稿されたある投稿が話題となり、台湾の文化部(文化庁に相当)までコメントを発表するほど注目されている。

それは、「台湾で『鬼滅の刃』の「鬼殺隊」が発見された」というものだ。コスプレ集団か何かか、と思ってしまいそうになるが全くの別ものだった。伝統的あるガチの鬼退治集団だったのだ。

台湾で「鬼殺隊」が発見される

「台湾版・鬼殺隊」が投稿されたのは、Facebookコミュニティ「台灣迷因 taiwan meme」だ。早速、確認してみると「台湾版・鬼殺隊」の正式な名称は「八家将(はっかしょう)」。簡単に言うと、台湾の民間信仰における神様の警備や悪鬼を退治する将軍の組織である。実社会では廟会(ミャオフイ)と呼ばれる伝統的なお寺のお祭りのパレードには欠かせない存在である。

そんな神の領域にいる将軍のどこが鬼殺隊に似ているのだろう?「台灣迷因 taiwan meme」によると

・鬼を退治し、人類を守るという職務
・青少年により構成、多くは未成年
・呼吸のときに煙を吐く
・背後に顏を見せたがらないボスがいる
・周囲に可愛い女の子がいる
・若くして死亡するメンバーがいる
・武器は長い刃物
・政府非公認組織

という点が似ているのだそうだ。

こんなに共通点があるとは! かなりユニークな視点である。厳密にいうと台湾でいう「鬼」は日本の鬼の概念とは異なるのだが、鬼は鬼、細かいことは気にしない!

さて、この共通点を見て「なるほどね…」とピンと来た人はかなりの台湾通かもしれない。廟会や八家将が奉納する踊りは伝統芸能であると同時に、闇社会とのつながりがあるとも噂されている。そう考えると八家将と鬼殺隊との共通点には、裏の意味も含まれているような……?

エッジの効いた投稿に台湾の文化庁も反応

そんなエッジの効いた投稿は2万いいね!を獲得。話題になったことで、台湾のネットユーザーの間で八家将や廟会について議論が増えたという。さらに文化部も反応。文化部は「真の台湾版・鬼殺隊について」とFacebookを更新。八家将にネガティブなイメージがあるが、そのイメージに引っ張られると大切な文化を見失うとし、「伝統文化を大切にしよう」と呼びかけた。

なぜこんな投稿をしたの? 「中の人」に聞いてみた

1枚のネタ画像をきっかけに、台湾の伝統文化への核心に迫るような議論へと広がりを見せているが、そもそもこのネタ画像はどんな意図で投稿されたのだろうか? 投稿した「台灣迷因 taiwan meme」に取材を申し込んだところ、投稿には台湾への熱い思いが込められていることが判明した!

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