茨城にある絶景…人呼んで「茨城のグランドキャニオン」を知っていますか。それは、笠間市にある通称「石切山脈」。日本で最大級の採石場で、100年以上続く採掘により作られた、屏風のように切り立つ岩盤が見られます。その様子は幻想的な古代遺跡のようにも感じられ「隠れた絶景スポット」として注目されています。そんな石切山脈の魅力を多くの人に伝えたいと、11月14日から「プレミアムツアー」が始まるといいます。
茨城県笠間市の「石切山脈」と呼ばれる山地一帯は、東西約10km、南北約5km、地下1.5kmに及ぶ岩石帯で、1899（明治32）年から100年以上続く「稲田石」の日本最大級の採掘現場といいます。「稲田石」は、約6000万年前に海底深く冷えて固まった花こう岩の一種で、世界でも類を見ない際立った白さから、別名「白い貴婦人」とも呼ばれているそう。美しい光沢と優れた耐久性を兼ね備えていることから、日本橋や東京駅、国会議事堂、最高裁判所など、全国有数の歴史的建造物に使用されてきました。
日本とは思えぬ荘厳さや荒涼さから、有名アーティストのミュージックビデオの撮影や特撮番組、映画の舞台にもなっている採石場には、昨年2万人以上が訪れたといいます。特に採石場跡に雨水が溜まってできたというエメラルドの巨大湖は“地図にない湖”としてSNSでも話題になっているそう。そこでこの地で稲田石の採石、加工、施工を一貫して行っている株式会社想石が、新たに観光事業会社を立ち上げ、「プレミアムツアー」を始めることになりました。
「プレミアムツアー」は迫力満点の採掘現場を約1時間かけて専用ガイドが車で案内してくれるもの。採石場の悪路を駆け上り、現在も採石を続けている採掘現場（奥山採石場）へ。一般非公開の掘削シーンや大型重機の掘採作業を眼前で見学できるほか、運が良ければダイナマイトで岩盤を爆破する発破シーンに遭遇できるといいます。
前山採石場（採石場跡、地図にない湖など）が見学できる一般入場料は大人300円、中学生以下は無料。また、プレミアムツアーは1日4回行われ、料金は大人1000円、中学生以下500円、ツアー参加には前日までに事前予約が必要です。
