空からみると…鹿児島の山腹に描かれた巨大な「50」の文字 いったい何のため?ネットで話題

川上 隆宏 川上 隆宏

鹿児島県・大隅半島の山腹に描かれた、巨大な「50」の文字。Googleマップの航空写真に写っているのですが、どうしてこんなところに巨大な数字が描かれているのか謎すぎる…と、Twitterで話題になっています。近くにはJAXAのロケット打ち上げ施設もあり、もしや秘密の宇宙へのメッセージ…?などと妄想が膨らみます。

文字が発見されたのは、半島の東側にある肝付町。世界でも珍しい山地に立つロケット発射場「内之浦宇宙空間観測所」があることでも有名で、文字は発射場も近い内之浦湾に面した場所に描かれています。Googleマップで見つけられるほどなので、文字は大変大きなもの。

Twitterでは文字の由来をめぐってさまざまな憶測が広がり、宇宙観測所の設立時期と数字の関係を考えたり、国土地理院の撮影している空中写真と照合して、いつ文字が出現したのか細かく探ったりする人も。文字と桜島との距離を測るとちょうど50キロになるといい、関係性を指摘する人もいました。

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文字の由来について肝付町観光協会に聞くと、この地域の合併前の自治体・旧内之浦町が町政50周年を記念し、1983(昭和58)年に桜の木を植えてつくったものだそうです。町全体から見える山腹に、ヨシノザクラ500本を、 町の職員や関係者約50人が参加して植樹したといいます。

1文字あたりの大きさは…なんと縦80メートル・横50メートル。地上に住む人間向けのメッセージで、宇宙から見えるかどうか気にしなくてもいいはずなのに、そのスケールの大きさには驚きます。

当時の町報「広報うちのうら」によると、植樹した当日のことが詳しく描かれています…。「この日参加者は手に手に山くわを持ち、額に汗しながら、通称穴山から目的地まで登りました」「目的地では、身の丈を超す桜500本を植えました」「植え終わったあと、参加者は眼下に広がる内之浦を眺望しながら弁当を食べ、新たな一歩を踏み出した内之浦の『未来』について語り合っていました」「あと二・三年もすると花が咲き、町の市街地からも桜の描く『50』が見え、目を楽しませてくれるでしょう」…。

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