「イエーイの石」発見の女児、再びの快挙 夏の磯遊びで「ママ―!またイエーイや」

金井 かおる 金井 かおる

 当サイト「まいどなニュース」で今春、4歳女児が公園で「いいね!」の指の形そっくりな「イエーイの石」を見つけた話題を紹介しました。その女児の母親から再び連絡があり、「海でも見つけました」。ええっ、また!?

「またイエーイや」

 7月の週末、女児の家族は兵庫県明石市にある大蔵海岸公園へ磯遊びに出掛けました。自然石の巨岩や玉砂利が敷き詰められた人工磯浜は、水辺の小さな生き物に交じって時にはタコも顔を出す、子どもたちに人気のスポットです。

 お母さんによると、女児は波打ち際よりも玉砂利エリアで石探しに没頭。「ママー!」と呼ばれ娘に視線を向けると、つまんだ石を差し出し「イエーイの石や」。さぞ喜んでいたのでは? 「それが、『またあったわ!』くらいのテンションでした」とお母さんは苦笑します。

 前回から年を重ね5歳になり、関西弁のおしゃべりがますます上手になった女児に直接話を聞きました。

――またイエーイの石を見つけたんですね。

女児「すぐにわかった」

――イエーイの形を探していたの?

女児「違う。たくさんの石の中から親指だけ出てて、(指でつまむ仕草をしながら)ぴゅって上げたらイエーイの形だった。またイエーイや、イエーイだなって思った。連れて帰ろうと思って連れて帰った。友達増えるから」

 女児が「友達」と呼ぶのは、石のこと。最初に見つけたイエーイの石がひとりぼっちではかわいそうと“仲間たち”を集めています。

――私も今から海岸に行ってみます。見つけられるかな?

(無言で首をかしげる女児)

――難しいかな。

女児「歩いてたら見つかる」

 少々ぶっきらぼうに聞こえますが、最後には「触っていいで」と大切な石コレクションを筆者の手のひらに載せてくれました。

――これからもイエーイの石を探しますか?

女児「うん、見つけるよ」

石はどこから来たのか?

 女児のお母さんに教わった発見場所は、大蔵海岸公園の磯浜。約400メートルに渡り親水施設が広がります。この一帯は、明石市が5年がかりで整備し、1998年3月末に完成。同施設を管理する大蔵海岸公園管理事務所によると、玉砂利は徳島県を流れる「旧吉野川」の廃川敷から搬入されました。神戸新聞の過去記事によると、その量なんと約1万4千トン。そんな中から小さなイエーイを見つけたとは。奇跡と言いたくなります。

専門家「石探しの原点、ぜひ大切に」

 初代イエーイの石の鑑定もお願いした、兵庫県最大の石の博物館「玄武洞ミュージアム」(豊岡市)の学芸員、中嶋灯奈(ていな)さんにも話を聞きました。

――女児が再びイエーイの石を見つけました。

「大蔵海岸は人工的に作られた海岸のようです。玉砂利が徳島県から来ていたとは驚きです。石が持ち込まれた時に欠けが生じやすく、波に洗われてこんな形になったのではないかと思います」

――自然と見つかるそうです。

「自然と目に飛び込んでくること、とても良いことだと思います。本当に欲しい、探したいと願っていたら、あっと驚くところに転がっているのを見つけることもあります。石探しの原点である、この願いや気持ちをぜひ大切にして欲しいなと思います」

 さらに、自身の幼少時のことも教えてくれました。

 「私も小さい頃、ずっと校庭で水晶などの石探しをしていました。探しているうちに、他のきれいな石、おもしろい石も目に入るようになり、石への興味がどんどん広がっていきました。集めたら色の違いや形の違い、触った感じの違いなど、ぜひじっくり見くらべて観察して欲しいです」(中嶋さん)

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