一度使ったら離せなくなる? 甲子園で話題の「着る扇風機」を体感してみた 

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タイガース・ユニホーム型ベスト「着る扇風機」が阪神ファンの間で話題となっている。取り付けられたファンがベスト内に涼風を送ってくれる。阪神タイガース承認の「電動ファン付ウェア」をタイガース大好き外国人、トレバー・レイチュラが甲子園のスタンドで体験レポートした。

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結論から言おう。一度使ってみたら元に戻れないような爽快感を与えてくれるベストだ。そして、この「着る扇風機」はこれから夏のスポーツ観戦をするうえで、マストアイテムになるだろうと確信する。

工事現場で作業員が着ているところを見たことがあるかもしれないが、こちらのデザインは阪神ファンに特化したユニホームデザインのベストだ。素材は軽くて、腰部に電動ファンが2個ついている。デザインは3種類用意されており、縦縞(白黒)、縦縞(ピンク)、グラデーション、僕は躊躇なく縦縞を選んだ。スイッチ一つでファンが作動し、涼しい風が入ってきた。これは快適だ。しかも風量を簡単に調整できるので、冷えすぎたかなと思えば「弱」にすればいい。フル充電で6時間ぐらい持つので、観戦中つけっぱなしでも心配は不要だった。

本来は作業用のアイテムを野球観戦グッズに変貌させたのは、ワーキングウェア・白衣・ポロシャツ・オーダーユニフォームの企画・製造・販売の「株式会社 三愛」(本社・岡山県倉敷市)だ。創立したのは三國3兄弟だった。商品、人、地域を愛するというのが社名の由来だそう。現在はいろいろな作業服をクリエートし、リサイクル素材を使って服を作るなど、地球環境を大事にして会社の名前を体現している。

熱中症対策から空調ベストそのものは20年ぐらい存在していると同社の三國晃専務は言う。以前なら工事現場で個人での購入が多かったが、最近は支給品となっているようだ。昨年から一般化にするように野球観戦でも役に立つこのベストを着想。今年から枚数限定、シリアル番号付きで販売している。来年以降は反響次第に他球団との提携を視野に入れている。

ちなみに三國さんはどこかの球団のファンではなく、野球全般が好きだという。営業部の下坂元さんは若い頃からの阪神ファン。今年の状況に関しては「ジェット風船は今年、膨らませないので、代わりにこのベストを膨らませてはどうでしょう!」とファンにエールを送りながら自社の商品をしっかりアピールしていた。

 気になるお値段だが、ベスト単品で7800円(税抜)、バッテリー&ファンセットなら19800円(税抜)となっている。当日の観戦は新型コロナ対策で、5000人の入場制限だった。正直にいうと、体の大きな私にとっては、足を伸ばしてゆっくり試合が見れて最高だった。そして着る扇風機のおかげで熱く応援をしても体はクールだった。

 ◆トレバー・レイチュラ 1975年6月生まれ。カナダ・マニトバ州出身。関西の大学で英語講師を務める。1998年に初来日、沖縄に11年在住、北海道に1年在住した。兵庫には2011年から在住。阪神ファンが高じて、英語サイト「Hanshin Tigers English News」で阪神情報を配信中。

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