ドラフト会議の「声」でおなじみ フリーアナ関野浩之氏、表現力の原点は役者の過去にあり

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 プロ野球の開幕をこの人も待ちわびていた。フリーアナウンサーの関野浩之氏(58)。「第1巡選択希望選手、阪神タイガース○○」。ドラフト会場の静寂を破って響く格調高い声は野球ファンにはおなじみだろう。

 ドラフト会議が一般客を招いて公開された2009年から、12球団の選択希望選手を読み上げる。大事にしているのは「1巡目から育成の最後の選手まで同じテンションで、真心とリスペクトを込めること。夢がかなう瞬間は一緒ですから」。自身の「声」が一人一人の思い出と共に刻まれる幸せを感じるという。

 実はサッカー界との縁も深い。1997年からはサッカー日本代表戦のスタジアムアナ、天皇杯決勝のMCなども担当。ドラフト会場とは好対照の仕事場では「中途半端な気合だとサポーターの方たちの圧に負ける。会場を飲み込むぐらいの気持ちでやっています。声を張りすぎてスピーカーを壊したこともあります」と苦笑する。

 元々はスポーツとは無縁の役者だった。大学で演劇を学び、卒業後は劇団の舞台やお笑いなどで活動したが「飯が食えなかった」という。28歳でフリーアナに転身。「声」を買われて任されたTV番組のナレーションが好評を呼び、フジテレビの看板番組「プロ野球ニュース」(現在はCSで放送中)に誘われたことが大きな転機に。「すぽると!」時代も経て番組に携わり続け、今年もゲームアナとして解説者と試合を伝える。

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