淡路島の民家の庭で母猫が8匹の子猫を生んだ。淡路ワンニャンクラブが保護して里親を募集。兵庫県に住む前田さんは、8匹のうちの黒白猫の子猫を迎えた。すると先住猫のシュシュくんとまるで兄妹のように仲良くなった。
民家の庭で生まれた8匹の子猫
淡路島のある民家にごはんを食べに来る1匹の野良猫がいた。保護団体淡路ワンニャンクラブがTNRする予定にしていた。しかし、猫は妊娠していて、2013年4月末、民家の庭で8匹の子猫を出産した。なぜか母猫は育児放棄して姿を消したので、民家の家人が保護、子猫たちにミルクを飲ませた。ただ、その人も仕事があるので、8匹全員の面倒はみられない。淡路ワンニャンクラブが保護して里親を探すことになった。
写真を見た途端にノックアウトされる
前田さんは、すでにシュシュくんというメインクーンの保護猫を飼っていた。シュシュくんが1歳くらいになったころだった。譲渡サイトなどを見ていて淡路ワンニャンクラブのことを知り、ハチワレ猫がいたら連絡してほしいと依頼した。
8匹の子猫のなかにハチワレ猫がいたので、淡路ワンニャンクラブから連絡が入った。サイトを見ると、ハチワレ猫と一緒に保護されたカカオちゃんという黒白の猫が写っていた。2匹とも可愛らしかったが、カカオちゃんの尻尾を触るとガタガタの鍵しっぽだった。1カ所ではなく、何カ所も曲がっていた。
「シュシュくんの後に飼ったドロという黒猫と同じ鍵しっぽで、ドロはたった2カ月で亡くなってしまったのですが、生まれ変わりのように思えました。ガタガタの鍵しっぽが決め手になってカカオをもらうことにしたんです」
2013年6月5日、前田さんは淡路ワンニャンクラブで猫とお見合いした。
俊敏に動く子猫に先住猫は「何、これ?」と
二週間のトライアルがスタートして、名前は安邑(アムラ)ちゃんにした。
シュシュくんはケージの中ですばしっこく動く安邑ちゃんを見て、「何、これ?」ときょとんとしていた。やがてシュシュくんは安邑ちゃんを可愛がるようになり、一緒に寝たり、ごはんを食べたりした。
「兄妹でもないし、生い立ちも違うのに、仲良く一緒に寝るなんて不思議だなあと思いました」
おっとりした性格の安邑ちゃん。前田家に後から来る猫に母猫のように優しく接している。