飛沫感染シートなどコロナ禍で変わる「お買い物スタイル」…キャッシュレス化やセルフレジ導入も加速

最新流通論

渡辺 広明 渡辺 広明

 流通アナリストの渡辺広明氏が「ビジネスパーソンの視点」から発信する「最新流通論」の今回は「買い物スタイル変革」がテーマ。新型コロナウイルスの感染に伴い、コンビニなどで変化する買い物環境の変化について解説した。

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 月に1回、さまざまなコンビニでレジ打ちなどのお手伝いをさせて頂いているのですが、コロナが深刻化して、テレビ局にも出入りしていた事や外出自粛要請もあり、控えさせてもらっています。そんな中、コンビニの接客業務も大きく様変わりをしています。

 飛沫感染シートは最たるもので、当たり前の光景となってきました。世界規模での感染症のパンデミックの恐ろしさを体験してしまった私たちにとって、飛沫感染シートでの接客が今後の基本スタイルになってしまうのかもしれません。コンビニの風物詩である、レジ前でフタを開けてのおでんの販売も厳しくなるのかも。

 大変な状況の中で働く従業員を守るためには、電子マネーなどのキャッシュレス決済の積極的な利用を心掛けて欲しいです。お釣りなどの受け渡しがなくなり、接客接触の機会が減り、現金と比較してお客が支払う金額を財布から探す必要がないため、接客時間が半分ぐらいになるケースもあるためです。

 使ってない人にとってハードルはありますが、交通系電子マネーであればかざすだけなので、電車に乗る感覚で支払いができて支払いストレスも現金と比べて減るはずです。

 コンビニでは、人手不足の省人化対策で各社セルフレジの導入を進めています。従業員の接客をなくすという意味でセルフレジ活用はコロナ対策として最適。ローソンでは通常のレジをお客側に反転すると、セルフレジで利用できる仕様となっているため、全店でセルフレジが導入されている事になります。

 危険物を扱うガソリンスタンドでも今やセルフ式が当たり前になっています。小売業のセルフレジも使い慣れてくるとスピーディーに買い物ができるので、この期にぜひチャレンジしてみて欲しいです。

 脱プラスチック対策として、7月のレジ袋の有料化も控え、コンビニ各社の対応はまだ発表されていませんが、レジ袋が有料化されれば今までの接客は難しくなります。2020年は買い物スタイル変革元年となりそうです。

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