新型コロナウイルス感染防止対策として、ドアノブに手を触れずにドアを開閉できるようにした、あるゲーム会社のK.U.F.U.(工夫)についてお伝えしたところ、「当店でも冷蔵庫のドアを足で開けられるようにしています」と、コンビニを経営する男性から編集部に情報提供があった。聞けば、厚さ3mmのアルミ板を加工してドアの下部に取り付けており、買い物客からも喜ばれているという。
連絡をくださったのは、福岡県春日市のセブンイレブン春日公園前店のオーナー、大原耕治さん。現在厚労省などが、感染防止のためにドアノブや吊り革などの共用部分をよく消毒するよう推奨しているが、大原さんは「正直、店の冷蔵庫は何回消毒しても追いつかないんです」と話す。中にはS字フックを常に持ち歩き、それで開ける人までいるそうだ。
このため同店では4月初旬、足を引っ掛けて開けられるよう、コの字型に加工したアルミ板を店内の冷蔵庫のドア8枚全てに設置。大原さんは「最初は『お行儀が悪い』と敬遠されるかと心配しましたが、皆さん喜んで使ってくださっています」と話し、「もし同様の取り組みをしたい店があれば、どんどん真似してください」と呼び掛ける。
従業員のマスクをネットショップなどで確保したり、入口の業務用マットや買い物カゴをこまめに消毒したりと、日々、感染防止に奮闘しているという大原さん。飛沫感染防止のためレジに設置しているビニールカーテンも、毎日交換できるようカットしたごみ袋を磁石で固定しているそうだ。
ただ、大原さんは「現場では懸命の努力を続けているが、なかなか終息が見えないのはしんどいですね」とも漏らしている。