冷蔵庫、エアコン、猫トイレ…マスク販売の影響でシャープのスマート家電が機能せず

佐藤 利幸 佐藤 利幸

シャープが21日午前10時から自社サイト上で、マスク販売をスタートさせたが、つながりにくい状態が続いている。同社のホームページには「ただ今、アクセスが集中しており、販売サイトにつながりにくい状態が続いております。お時間をおいて再度お試しください。ご迷惑をお掛けしますとことお詫び申し上げます。」とお詫びを掲載している。

影響を受けたのはマスクの販売だけはない。本来ならスマートフォンでコントロールできるシャープ製のスマート家電が操作できないとSNS上で話題になっている。

「SHARPのマスクでサイト落ちているけど、我が家のホットクックのアプリまで巻き添え食らっておちてる」

「シャープマスクの販売でサーバー止まってアプリから IoT 機能使えないってツイート見たから試したらホントに使えないわ」

「ログインサーバーがしんでるからアプリ立ち上げ時の認証が出来なーい!普段携帯から操作してたからリモコン探すの面倒だわ~」

「COCORO KITCHENに接続できず、ホットクックのレシピがダウンロードできません。恐らく、マスク販売サイトとサーバを共有しているかと思われますが、御社のIoT機器全てに影響が出ています。サーバを分けていただけませんか?」

「シャープのマスクで鯖落ちしてIoT機器死んでるの猫用トイレ(アプリでトイレ行った回数とか見られる)まで影響受けてるのワロタ」

なお、スマート家電は本体や、リモコンでの操作は問題なく行えるが…。SNS上に散見された苦情を元に、シャープの広報担当に聞いた。

――マスクの販売サイトにつながりにくい

「会員サイト『COCORO MEMBERS』へのアクセス集中により、つながりにくくなっております」

――スマート家電(IoT家電)がつながりにくいのは?

「AIoT家電が連携する各種サービスが、会員サイトCOCORO MEMBERSへのアクセス集中により、つながりにくくなっております。お客様にはご迷惑をおかけいたしますがしばらく時間をおいてからのご利用をお願いします」

AIoTとは、AI(Artificial Intelligence:人工知能)とIoT(Internet of Things:モノのインターネット)を組み合わせてシャープが作った造語です。単にモノがインターネットに接続してデータをやり取りするだけでなく、人工知能によって学習し、成長するシステムを目指しています。シャープのAIoTは、もともと家電製品やモバイル機器のために生まれた技術ですが、これをビジネス用途に展開することにより、幅広いビジネス領域で、デバイスのIoT化、サービス連携、自動応答など音声対話などを容易に実現することが可能です。

シャープのホームページより

――対策は?

「現在、原因含め状況を確認し、対策を検討中です」

SNS上で指摘があった通り、マスク販売と家電が連携するサイトのサーバーを共有していたことが原因のようだが…。「シャープさん、マスクを作るところまでは良かったけど、なぜあのサイトで売ることにした(というより、売ると発表してからなぜサーバーを高負荷に耐えられるようにしなかった…)」という声のように準備が足りなかったようで、思わぬトラブルを引き起こしてしまった。

 ■スマート家電とは インターネットと接続して、便利な機能を発揮する家電のこと。スマートフォンに専用アプリを入れ、スマート家電とスマホを連携させることで、スマホをリモコン代わりに使用したり、スマホで状況を管理したりすることが可能になる。

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