「オイルショック」ならぬ「コロナショック」の日本に再び「幸せ」を!…ハッピーターンの誕生秘話が話題

広畑 千春 広畑 千春

 新型コロナウイルスの感染拡大が続き、影響は実体経済にも及び未だとどまる気配のない「コロナショック」。そんな中、さかのぼること半世紀近く前、第1次オイルショック時に誕生した亀田製菓(本社・新潟市)の「ハッピーターン」の誕生秘話が、SNS上で再び注目を集めています。

 きっかけになったのは「日本がまるでオイルショックのようだ、で思い出したんだけど」で始まるカガミ(@KAGAMI_ver2)さんの今月8日のツイート。「オイルショックの時に『ハッピーが戻ってきますように」という願いの名前がついたお菓子があるんですよ」とハッピーターンのHPの写真を添えたところ、これまでに2.5万リツイートと4.6万いいねを集め、「知らなかった」「久しぶりに買って帰ろう」「つまり新たなハッピーターンが爆誕する可能性が」などのリプライが相次ぎ、亀田製菓公式も「少しでもみんなに明るい笑顔が戻るように、我々もおいしいお菓子を作っていきます!」と応じました。

 亀田製菓によると、ハッピーターンは1976年に新発売。その3年前に勃発した第四次中東戦争に伴う第1次オイルショックで国内経済は大混乱に陥りました。そんな不景気で暗い時代に、今までにない欧風でハイカラな商品を目指し、開発者たちが試行錯誤の末に生み出したのがあのパウダー。常識を覆すキャンディ型の包みを取り入れたその新商品は、「幸せ(ハッピー)がお客様に戻って(ターン)来る」ようにと願いを込めて「ハッピーターン」と名付けられたのだそうです。

 そんな思いが伝わったのか、ハッピーターンは瞬く間に大人気商品になり、今も「『柿の種』と並ぶ二大稼ぎ頭」(担当者)といいます。

 カガミさんは偶然見たテレビ番組のDVDで由来を知ったそうですが、「SNSでも暗いニュースばかりだったので何か明るい、希望が持てそうなツイートをしたい」と投稿。自身は「実は一番好きなのは『ソフトサラダ』なんですが…」としつつ、「ハッピーターンは子供の頃から当然のように家にありました。大人になってからはハッピーターン250%パウダーをよく買って、仕事の合間のおやつにいただいています。粉をどれだけ落とさず食べるかが自分との勝負です」と“愛”を披露。「まさかこれほど話題になるとは思いませんでしたが、それだけ今沢山の皆様が『ハッピーが戻ってきて欲しい』と願っているんだなと。ハッピーターンの由来通り、1日も早く皆様がハッピーになれたらと思いますし、ずっとずっと長く愛される素敵なお菓子を作ってくれた亀田製菓さんを今後とも応援しております」と話してくれました。

 さて、となると「新商品誕生か!」との期待も高まりますが…「現段階で具体的な企画はなくて…」と亀田製菓の広報担当者。ただ毎年、定番商品の新バージョンや全く新しい商品開発を重ね、1商品につき4~5人が付きっ切りになって挑んでいることを明かし、「お菓子は人を幸せにしたり、笑顔にしたりできる食べ物。そうした意識を開発に繋げていきたいと思います!」と応じてくれました。

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