新型コロナウイルスの感染拡大防止のため、全国のほとんどの学校が一斉休校になり、保育園や学童保育まで広がる動きも。こうした事態に男女問わずテレワークの拡大に乗り出す企業も増えています。…が!!!だからといって家事育児がラクになると思ったら大間違いだった…。そんな声もあちこちで聞こえてくる中、あるワーママが怒りと悲哀と疲労を漫画にしています。
シャケ子@育児漫画と時々インド(@kumanoshakeko)さん。インド人の夫と1歳の息子との3人暮らしで、会社員として働きながら国際結婚や育児のあれこれを描いた漫画を、ブログやツイッターで発信しています。
育休復帰後は、毎朝息子さんを保育園に預けて出勤するシャケ子さん。夫のクマさんは普段はシャケ子さんより早く家を出ていたので「息子の用意や朝の家事は仕方ないか、と私が全部していました」といいます。
とはいえ、毎日はなかなかに壮絶。まだ1歳の息子さんは目覚めたときにママの姿が見えないとギャン泣き。それをなだめてごはんを食べさせる間に、自分も某掃除機のような驚きの吸引力で朝食をかきこみ、おむつを替えて着替えをさせて…の日々といいます。
さて、今回の新型コロナショックを受け、夫のクマさんは強制的に在宅ワークに。一方、シャケ子さんはというと、会社は在宅勤務を推奨しているものの、「職種的に会社にいないと仕事ができない」といい、変わらず出勤しているそうです。
それなら、朝は旦那さんに任せて…なんて思ってしまいそうですが…クマさんは至ってマイペース。息子にNHKEテレを見せている間にシャケ子さんが身支度をしてお皿を洗って洗濯物を干して、なんなら余った時間で夕食の準備までしている間に、クマさんは鼻歌を歌いながらシャワーを浴びていたそうで…。
「育休中が楽だったわけではないですが、復帰してからはいつも『時間』に追われながら準備しなくてはいけないので、なんというか精神的に朝はすごく疲れます。なのに夫はスマホ見ながらのんびり朝ご飯。死亡フラグが立ちそうですね!」と怒りを隠しません(当たり前)。
そんなクマさんは生粋のインド人。どちらも我慢せずに過ごせるよう、食事もインド料理と日本料理の両方を作っていたそうですが…「いまは無理」とバッサリ(当たり前)。そしてある日ブチ切れ、LINEで「役立たず」と送ったそうです(やむなし)。
シャケ子さん曰く「以前は夫に腹が立ったときや注意したい時は、『〇〇してくれるといいなー』と優しく言っていたのですが、なぜか夫の中では『してもしなくてもいいこと』と解釈されていたことが発覚したので、それ以来はストレートに言うようにしていました」とか。「役立たず」という言葉に「これってモラハラ?」と悩みつつ、「夫にとっては私が準備するのが『当たり前』になってしまってた」といいます。
怒りは終日収まらず、その週末、シャケ子さんは決意。息子の面倒も料理も掃除も一切手伝わず、丸一日クマさんにさせ、傍観したのだそう。その結果…とても疲れたクマさんはとても反省したようで、以来朝は、シャケ子さんが朝ご飯の準備や身支度をしている間に、クマさんは息子にご飯を食べさせたり着替えをさせたりしてくれるようになったそうです。
「考えてみれば、外食のときも大抵、私は息子の隣に座って離乳食を食べさせながら自分の食事もしていました。でも、家事育児を当たり前のように私の担当としていたのが間違いでした。『当たり前』にしていたのは私でした」とシャケ子さん。
インドではお金持ちでなくてもお手伝いさんがいるのが普通で、母親も含め、小さい子どもの面倒もシッターや他の家族に任せて、その分教育に力を入れる家庭も多いのだそうです。その分「面倒な家事は『誰かがやってくれるだろう』という男性がすごく多いと感じる」とも。ただ「日本に比べると、家族を大切にする文化が強いので、仕事よりも家族との時間を大切にするところはあるかもしれません(家事育児に気は利かないけど、一緒にいてくれる)」といいます。
というわけで「言わないと気付かないらしいので、これからは、例えば『今朝は私が息子に朝ご飯をたべさせたので、お昼は貴方があげてね』とハッキリ言うことにしたいと思います!笑」と語るシャケ子さん。
共働き家庭が増えているとはいえ、やっぱり家事育児介護の主担当は女性になりがち。突然決まった一斉休校への対応もまた、しかり。でも母乳をあげる以外は男性でもできるし、家事だって「仕事」です。もちろんそんな男性ばかりではないと思いますが、コロナショックで夫婦げんかが誘発されたという話もありますし、シャケ子さん一家のように奇貨とできたらいいですね!