ある日、職場に迷いこんで来た白っぽい猫がいた。犬も好きだが、猫も飼ってみたいと思っていた唐木さんは、ご自身と長女が喘息だったので、猫を飼うことをあきらめかけていたが、ブルーの瞳に魅せられて連れて帰った。
職場に迷い込んできた白猫
2015年11月、1匹の白猫が、唐木さんが働いていた職場に迷いこんできた。白っぽい被毛にピンクの鼻、野良猫なのか人に飼われていたのかは分からないが、人が近づいても逃げる気配もなく、人懐っこかった。
東京都に住む唐木さんは、犬しか飼ったことがなかったが、いつか猫を飼いたいと思っていた。ただ、唐木さんも長女も喘息の持病があったので、あきらめていた。
しかし、猫の澄んだブルーの瞳にくぎ付けになり、人懐っこいところも気に入った。
「その日のうちに連れて帰ることにしたんです」
ブチ模様だと思ったら白猫だった
唐木さんは、まず猫のシャンプーをした。最初、白地にブチの模様がついていると思っていたが、それは車のオイルのようなものの汚れだった。全体的に汚れていて、グレーがかっていたが、洗ってみると真っ白な白猫だった。
「フワフワの猫になりました。体中にダニがついていたので、私がむしり取りました。犬を飼っていたので、平気でした」
(注:ダニは動物病院で薬をもらって取り除きましょう。手でむしると、ダニの脚や口が皮膚内に残って、かゆみを引き起こすことがあります)
ネコ科ではなくヒト科?
白猫は推定2歳。名前は碧夫(ぺきお)くんにした。
「まだ去勢していなかったので、新築の家じゅうにマーキングされて臭いがなかなか消えないので困りました。でも、人が好きなので、家族にもすぐになじんでくれたんです」
幸い唐木さんと長女の喘息もひどくはならず、猫アレルギーにはならなかった。
碧夫くんは、寒くなると温水暖房便座のふたの上に乗って、お尻を温める。幼い長女や長男と一緒に寝たり、遊んだりしているからなのか、もともと人懐っこいからなのか、「まったく猫らしくなくて、いまではネコ科の動物ではなくヒト科と呼んでいます」