感染拡大に歯止めがかからない新型コロナウイルスによる肺炎。国内でも感染者が相次ぎ確認される中、街中のドラッグストアやコンビニなどではマスクが品薄状態になっているといいます。そこで注目を集めているのが、顔にふきかけるだけでウイルスの侵入をブロックできるという対策スプレーです。
SNSでも対策スプレーへの関心は高まっており、「近くではもうマスクが売っていないので、こちらを買いました」「気休めになればと買ってみた」といったような声が多く掲載されています。また、「マスクをすると顔が痛くなるので」「子どもがマスクを嫌がるから」といった理由でスプレーを購入したという人も。接客業のためマスクの着用許可がおりず、スプレーの利用を考えているという投稿もありました。
対策スプレーの多くは花粉、PM2.5や黄砂といった細かい粒子を防ぐことを目的にしていますが、パッケージに「ウイルス」と記載しているものもあります。「アレルシャット ウイルス イオンでブロック」を販売している、フマキラーの広報担当者に聞きました。
―こちらの商品、注目を集めていますか。
「(新型肺炎への関心の高まりもあり)先週くらいから、急にお問い合わせや商品がほしいとの声をたくさんいただくようになりました。ただ、まだ短期的な動きですので、どの程度増えたかなどは分かりません」
―こちらの商品はどのようなメカニズムなのでしょうか。
「陽イオンのポリマーをスプレーすることで、顔を帯電させます。そのことで、ウイルスやPM2.5、花粉などを吸着したり、反発させたりします」
―反発はわかるのですけど…吸着もするんですか?
「はい。そうやって、目・鼻・口から『体の中』に入りにくくしています。なお、こちらの商品は対象物にウイルスを含めていますが、成分や効き目は花粉をブロックする製品と同じです」
―こちらを使うと、マスクの代わりになるのでしょうか。
「マスクは物理的に遮断をするものですので、目的や用途が違うと考えています。ただ、裸の顔のまま、何も対策をしない状態と比較すれば効果はあります。心配な場合はマスクと併用していただくなどしていただきたいです」
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担当者は「今のところ品薄になっているとは聞いていない」とのことですが、SNS上では、対策スプレーを購入しようと店舗に出向いたものの、品切れになっていたとの投稿も見られます。