保育園で目撃!子どもにイライラするママたち 忙しい朝は「戦場」だけど、ちょっとやりすぎじゃない?

島田 志麻 島田 志麻

筆者の子が通っているのは認可保育園。なので、ほとんどの家庭が共働き世帯です。仕事の行き帰りに保育園に寄っている方が多いため、バタバタと慌ただしいお母さんたちをよく目にしています。

「早く準備して!」そんな声が聞こえるのは、決して珍しくないでしょう。私も仕事の時間がギリギリになりそうなとき、「早く」と言ってしまいがち。なるべく気を付けるようにはしているのですが、回避できない状況もあります。

そんななかでも、「それは、やりすぎじゃない?」と思ってしまう場面をときどき見かけます。

たとえば、つい最近、こんなお母さんを見かけました。

それは登園時間のことでした。お母さんはビシッとしたスーツ姿で、これから仕事に向かう様子。お子さんは3歳くらいの女の子。お母さんのキーキーと怒鳴る声が、玄関ホールに響き渡っていました。

「もう!なんでそんなに、遅いの?ママいつも言ってるよね?ママだって忙しいんやから、ちょっとくらい協力してよ!」

女の子はシクシクと涙を流して、その場から動きません。

お母さんは続けます。

「ほんとにイライラするわ!ママ仕事に間に合わないやんか!アンタはほんまに、いつもいつも…そんなわがままな性格やったら、お友達からも嫌われるで!ママも嫌いやからね!」

お母さんの気持ちが分からなくはないです。朝は1分1秒を争うから。理解ある職場なら事情を考慮してくれるかもしれませんが、会社によってはどんな事情があろうと、1分の遅刻も許されない場合があります。仕事に影響を与えることを考えると、少しの歪みでもイライラしてしまいます。

ただ、ヒートアップして状況が良くなることってほとんどないですよね。少なくとも、私は経験ありません。子どもの行動にイライラして怒鳴ったところで、子どもが素直になった試しは…。むしろ、更に子どもが泣いて悪化するというケースが多いでしょう。また、「お友達からも嫌われる」という、今の場面に関係のない話を持ち出すのはどうなの?と個人的には思ってしまいます。「ママは嫌い」という言葉も子どもにとっては大きなダメージになってしまいますよね。

案の定、その親子は収集がつかなくなり、見兼ねた先生が間に入って、なんとか落ち着きを取り戻していました。

   ◇   ◇

また、ある時、こんな親子にも遭遇しました。

それはお迎えの時間帯。12月の18時頃で辺りはすっかり暗くなっていました。帰りを急ぐお母さんと、その子どもが3人。1番上のお姉ちゃんは年長さんで、その下に2歳児と0歳児の子どもがいます。

お母さんは、お姉ちゃんに怒っていました。

「下の子たちが準備できてるのに、なんでお姉ちゃんのアンタが遊んでるの!?年長さんやったら、もっとしっかりしないとダメじゃないの?」

お姉ちゃんは怒られ慣れているのか、泣くことなく、その場にスッと立ってお母さんの話を聞いています。

「なんなん、その目は?文句でもあるの?お母さんが言ってることは間違ってるか!?もういいわ。アンタは一人で帰りなさい。」

そう言うと、お母さんは下の子2人を連れて自転車で行ってしまいます。

ちなみにこのやり取りが行われていたのは、保育園の門の外。寒空の下、女の子はひとり取り残されてしまいました。

それでも女の子は取り乱すことなく、その場から動きません。

逆にこちらが心配になるほど。筆者はその子と面識があったため、声を掛けました。

「お母さん、行っちゃったけど大丈夫?おうち近いの?」

「…大丈夫」

さすがに、その子だけその場に置いていくこともできないため、保育園の先生に声を掛けました。

先生は慣れた様子で、「〇〇ちゃんですね。ありがとうございます。あとはこちらで対応しますね。」とのこと。

それから私はすぐに帰宅したため、その後どうなったのかは分かりません。しかし、次の日は元気にその子が登園していたため、ちょっと安心しました。

本日ご紹介した2つのエピソードは、私からすれば「やりすぎじゃない?」と思った出来事。育児方針はその家庭によって違うため、なるべく首を突っ込まないようにしているものの、こんなときはどうしたらいいんだろう…と気になったエピソードでした。

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