貝殻の内側は未知の世界…自然の作り出す「美」と「神秘」に魅了される特別展示「貝の建築学」

山本 明 山本 明

―先生はどうして貝に興味を持つようになったのですか。

「わたしは山口県出身で、子どものころ瀬戸内海の砂浜で潮干狩りなどして育ったんです。その時に貝の形や色の多様性に魅せられたんだと思います。近くに海のある環境で育ったことが大きい」

―貝に惹かれる理由は。

「貝はふしぎに満ちています…なぜ殻の螺旋が形成されるのか、またどうやって形成されるのかも全容はいまだ明らかになってはいません。非常に緻密な計算の上にあの螺旋は成り立っているはずなんです…人間が例えば粘土をわたされてあの螺旋を作れといわれても難しいでしょう。貝は高等な生物ではないように思われがちだけど、なかなかどうしてそんなことはない、そのギャップに惹きつけられます」

―最後にこの展覧会をどんなふうに楽しんで欲しいか教えてください。

「この展覧で巻貝の内部を初めてご覧になった方が多いようです。ぜひ、標本から自然のデザインの美しさを感じていただきたいと思っております」

   ◇   ◇

■特別展示『貝の建築学』

・展示会期:2019年10月26日[土]~2020年3月15日[日]
・展示会場:東京大学総合研究博物館小石川分館/建築ミュージアム
・所在地:東京都文京区白山3-7-1
・開館時間:10時~16時30分 (入館は16時まで)
・休館日:月・火・水曜日 (いずれも祝日の場合は開館)、12月28日−1月8日、その他博物館が定める日
・入館料:無料
・電 話:03-5777-8600(ハローダイヤル)
・主 催:東京大学総合研究博物館

▽関連イベント
・建築博物教室:1月18日(土)13時30分~15時(講師:佐々木猛智、東京大学総合研究博物館准教授)
・ギャラリートーク:2月29日(土)13時30分~14時30分(講師:佐々木猛智、東京大学総合研究博物館准教授)

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