素敵な名前の通りなどを鑑賞しつつ小一時間ぶらぶらして駅に戻り、駅員さんに話し掛けてみた。
「ここって新幹線しか止まらないんですか?」
「そうです」
「新大阪まで乗り換えなしで行けますか?」
「こだまなので5時間くらいかかります。博多駅で乗り換えた方がいいですよ」
「デスヨネー」
車両基地周辺が市街化されるにつれ、「回送線に乗せてほしい」という住民からの要望が相次ぐようになり、今のような仕組みになったらしい。もともと、博多南駅から博多駅のさらに「先」へ新幹線で行くことはあまり想定されていないのだ。先ほどの新幹線で乗り合わせた乗客の大半が「普段着」っぽい雰囲気だったのは、新幹線というよりむしろ在来線感覚で利用している地元住民ばかりだったから、というわけですね。
博多駅までの帰りも、もちろん300円。この料金で新幹線のわくわく感と、知らない街に降り立つ非日常感が味わえるなら安いもの。博多旅行のついでなどに、いかがでしょうか。「やいコラ、博多までの旅費が300円どころやないやんけ!」という声が聞こえてきそうですが、それはそれ、これはこれ。