超甘えんぼで人の背中に乗るのが大好き!園芸店の「おんぶ猫」

うちの福招きねこ〜西日本編〜

西松 宏 西松 宏

 福岡県大牟田市の園芸店「わたなべ花壇」には、超がつくほど甘えんぼで、人におんぶされるのが大好きな「ちび」(メス、推定5歳)がいる。店長で飼い主の渡辺香苗さん(58)が2018年1月、スタッフにおんぶされるちびの動画をSNSに掲載したところ、テレビで取り上げられるなど反響を呼び、「おんぶ猫」として話題に。渡辺さんにちびとの出会いやおんぶ好きになった経緯などを聞いた。

 渡辺さん:店から徒歩約5分の所に、苗などを育てているビニールハウスの農場があるのですが、ちびは2014年9月中旬のある日、そこに突然現れたんです。生後3カ月ほどの子猫ながら、ものすごく警戒心が強くて…。私や農場スタッフが近づくだけですぐ逃げ出し、ご飯をあげると、誰もいないのを確認してからようやく食べるといった感じでした。

 周囲には野良の子が他にも何匹かいたので、不妊手術もせず、このまま放っておくと増えてしまいます。そこで、猫用ケージ内にご飯を置き、中に入らないと食べられないようにしました。ちびがじょじょにケージに入ることに慣れてきたころ、ついにドアを閉めて捕まえることに成功。ですが、時すでに遅し…。ちびはすでに妊娠していたんです。

 そこで、出産、子育てができるよう、そのケージと行き来できる小屋を増設しました。ちびは翌15年3月30日、4匹の赤ちゃんを出産。献身的な育児で子猫たちは元気に成長し、2カ月が過ぎたころ、店で里親を募って、それぞれ新しい飼い主さんの元へ。その後、嫌がるちびに避妊手術を施し、しばらくは農場で自由に暮らしていたのですが、1年後、また事件が起こりました。

 16年7月末、農場に行ったら、ちびの顔が腫れ上がっていたんです。すぐに病院に連れていくと、「おそらくマムシに噛まれたのではないか」とのこと。猛暑で脱水症状も起こしたため、このままではいけないと、店にケージを用意して、夏の間、店内で療養をすることに。そして涼しくなった10月、体調が回復したのでまた農場へ戻したのですが、警戒心の強い子だったのに、そのころから急にものすごい甘えんぼへと変わったんです。

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