獣医師に聞く「一人暮らしでも猫は飼える?」「気をつけることは?」

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 こんにちは。暦の上では立冬を迎え冬が始まります。日中は暖かくても朝晩は気温が下がり、冷えの影響で体調を崩しやすくなります。中医学の冬の養生の原則は「養腎防寒」。生命力と密接に関係のある腎臓の働きが活発であれば寒い冬にも適応できます。猫は寒いのが苦手です。寒さ対策を忘れずにしましょう。

【質問】猫を初めて飼おうと思っています。集合住宅で一人暮らし、昼間は仕事に出ています。一人暮らしでも猫は飼えますか?気をつけることや、初心者が飼いやすい種類もあれば教えてください。

【回答】猫はおとなしく、お散歩の必要もありません。そのため、朝晩の食事、トイレのお世話ができれば、飼うことは可能であり、一人暮らしのペットとして人気が高まっています。

 まずは、ペットを迎え入れる前に、責任を持って最後まで飼い続けることができるかどうかよく考えてくださいね。そして、トイレグッズ、爪とぎなどの費用、毎日の食費の他に冷暖房費や医療費など、場合によってはかなり高額な費用がかかることがあります。ペット保険加入や猫用に資金を積み立てておくことも必要だと思います。長期不在になる場合は、預ける場所、あるいはペットシッターを探す必要があり、それにかかる費用も頭に入れておかなければなりません。

 お住まいの集合住宅が、猫の飼育が可能か必ず確認してくださいね。ペット可でも動物種が限定されているところもあります。壁や家具で爪とぎをしてしまったり、カーテンを登ったり、高い所のものを落としたり、予期せぬことをすることもあります。お部屋の中を、猫が遊びまわっても大丈夫な環境にしておくことも大切です。

 また、これは稀なケースですが、猫を飼い始めて猫アレルギーの症状が出る方もいます。心配があれば前もって検査を受けることも良いかもしれません。

 飼いやすさに関して言えば、子猫か成猫、雌雄、毛の抜けやすさ、大きさ、猫種特有の性格などもありますが、当然猫それぞれの性格や特徴には個体差があります。だからこそ猫を家に迎える時は相性で決めることをおすすめします。相性のいい猫が見つかれば、きっと日々の癒やしになることでしょう。

◆小林由美子(こばやし・ゆみこ) 獣医師。1990年開業の埼玉県ふじみ野市「こばやし動物病院」院長。米国で動物の東洋医学、自然療法を学ぶ。治療以外に予防やしつけなどにも精通し、ペットと飼い主双方に寄り添う診療が評判。

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