ペットの猫ともっと仲良くなりたい、ベタベタしたいと思いませんか。猫の祖先はリビアの砂漠地帯出身なので、どちらかというと暑いのは得意なのですが、冬は苦手。その性質を利用して、冬に猫との親密度を高めることができるそうです。京都大学で猫の心理学について研究されている高木佐保先生に、お話を伺いました。
フミフミで親密度が高まる?
-冬は、猫と仲良くなれるチャンスなのですか
「冬は寒いので、人も猫も近くにいると温かく、物理的に距離を縮めることができます。我が家の猫は、夏は抱っこすると嫌がりますが、冬は一緒に布団で寝てくれます。ただ単に布団の中に温まりにくるだけではなく、ゴロゴロ言いながら二の腕や布団の柔らかいところでフミフミするんですよ」
-フミフミで親密度が高まるのでしょうか
「フミフミは、子猫がお母さん猫のお乳の出を良くするためにする行為なのですが、フミフミをすることで、リラックスモードの生理反応が生じることが分かっています。その時、そばに飼い主がいると、この人といると『心地いい』と学習し、『この人が好き』という思いに変わっていく可能性があるのです」
-布団の中でフミフミ以外にも何かしますか
「スリスリもしてきますね。体を擦り付けてきて、自分の匂いをこすりつけます。スリスリした時に相手の匂いも自分につけるのですが、互いに匂いを付け合うことで、自分の所有物だと主張するんです。人にもスリスリしますが、猫同士スリスリすることもあります。親和行動といって、仲間意識を高めることができるようですね」