動物愛護管理センターに持ち込まれ、保護主さんが引き出した子猫「にこちゃん」。先住の保護猫が2匹いる家庭にもらわれた。2匹のお兄ちゃん猫は仲良しだったので、一緒にした時どうなるか心配されたが、にこちゃんはすぐに溶けこんだ。
動物愛護管理センターから引き出された子猫
岡山県に住む中村さんは、まるくんとこあくん、2匹の保護猫を飼っている。飼い始めて1年くらい経ち、猫との暮らしに慣れてきた頃、もう1匹飼ってもいいかなと思い始めた。
譲渡サイトで探すと、可愛い女の子の子猫が見つかった。動物愛護管理センターに持ち込まれた子猫を保護主さんが引き出したのだという。
2018年12月初旬から1週間のトライアル期間が始まり、保護主さんがケージごと家まで持ってきてくれた。
「先住猫と相性が悪くなければ、初めから飼うつもりでいました。写真で見るより実物のほうがずっと可愛かったんです」
瞬く間に仲良くなった3匹
中村さんは、子猫を「にこ」と名付けた。にこちゃんのことを知る前から、その名前の響きが好きで、女の子が来たら「にこ」という名前にしようとずっと思っていたそうだ。
先住猫との初対面、まるくんは怖かったのか、にこちゃんを見るなり尻尾をふわっとふくらませて自分を大きく見せた。保護主さんは、対面させたら絶対にシャーっと言うと言っていたが、どちらもシャーとは言わなかった。保護主さんが「きっと最速で仲良くなる」と言ったが、その言葉通り、最初は互い遠巻きにして見ていたが、3日もするとグルーミングするようになった。
「まるもこあも穏やかな猫なので、それがよかったのかもしれません」
おしゃべりで、犬みたいな猫
ただ、にこちゃんは、中村家に来て一週間が経つ頃、急にぐったりして動かなくなった。夜間に救急病院に行ったり、かかりつけの獣医さんのところに行った。
「原因が分からず、もう死んでしまうのではないかと思いました」
幸いにこちゃんは、1日半も経つと、ケロっと元気を取り戻しました
それ以来、にこちゃんは、2匹のお兄さん猫をしのぐ元気な猫になった。
「まさに天真爛漫なんです。はしゃぎっぷりがすごくて、家の中をダーッと走り回っています」
おもちゃでも一番激しく遊ぶにこちゃん。じつは、3匹のなかでも一番の甘えん坊で、人が好きなんだという。「ずっと私の後をついてきて、まるで犬のようなんです」
にこちゃんは、とにかくおしゃべりが好き。食いしん坊なので、「ごはんをちょうだい」という時は、激しく鳴く。お兄ちゃん猫たちのごはんも「ちょうだい」と言うが、お母さんはあげないそうだ。1匹で寝ている時も、目が合うと何か盛んにしゃべっている。お気に入りの鳥のぬいぐるみをくわえて歩いている時は、「(宝物を)持ってきたよ」とお母さんの目の前にポンと置く。
中村家は、にこちゃんが来てからますますにぎやかになった。