ノーベル賞を取っても学会講演を快諾してくれた“大先輩”の吉野さん

京大・安部教授/科学よもやま話

安部 武志 安部 武志
多忙を極める吉野彰氏だが、同じ分野で研究を続ける後輩の依頼を快諾した(提供・共同通信社)
多忙を極める吉野彰氏だが、同じ分野で研究を続ける後輩の依頼を快諾した(提供・共同通信社)

 リチウムイオン電池はどこまでいくのか?最近では大規模な再生可能エネルギーの貯蔵用電源としても使われていますので、膨大な量のリチウムイオン電池が今後も使用されることが期待されています。世界中でリチウムイオン電池のさらなる改良が行われていますが、エネルギーを蓄えられる量としては、そろそろ限界です。同じ大きさのリチウムイオン電池を使って、スマホの使用時間が2倍になるとかはないです。なので、次の新しい電池開発に期待ですね。

 ところで、11月に電池討論会という学会が京都であります。私が責任者なので、吉野さんがノーベル賞を受賞された日に祝辞メールとともに、大変恐縮なのですがと、この学会での特別講演をお願いしました。1カ月後にせまった学会でしたので、普通は断られても仕方がないのですが、2日後に快諾のメールをいただけたのは大変ありがたかったです。吉野さんには、これまでもこの種の依頼を断られたことがありません。この場を借りて御礼とともに、最後にもう一度。受賞、おめでとうございます!

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