新型名阪特急がお披露目 「ひのとり」深夜に輸送され車庫入り

佐藤 利幸 佐藤 利幸

近鉄は来年3月14日に大阪難波~近鉄名古屋間(大阪難波~近鉄奈良間でも一部運用予定)の運行を開始する新型名阪特急「ひのとり」を東大阪市の近畿車輛株式会社から八尾市の近鉄高安車庫まで25日未明、トレーラーで輸送した。6両1編成のうち先頭車両と中間車両の2両が午前2時に出発、15キロの陸路を移動し、メタリック塗装された真っ赤なボディをアピールした。雨が降りしきる中での“お披露目”には新聞、テレビなどマスコミ9社が集まった。車庫入りした車両は検査と仕上げの作業工程に入る。

残りの車両の車庫入れは28日深夜に2両、29日の深夜に2両を予定。また残りの編成についても、11月に第二編成、12月に第三編成…と来年4月中旬にかけて第七編成までの車両の車庫入れを予定している。

「ひのとり」は「くつろぎのアップグレード」をコンセプトとし、日本で初めて全席にバックシェルを設置するなど、車内の居住性を従来より大幅に向上させた。両先頭車両のプレミアム車両は本革を使用した座席で、前後間隔は130cmと鉄道で日本最大級の広さを誇る。

設備面も充実しており、無料Wi-Fiの提供、各車両に大型荷物を収容できる荷物置き場の設置。トイレは温水洗浄便座、ベビーチェアを設置(男性用トイレを除く)、多目的トイレにはチェンジングボードやベビーベッド、オストメイト対応設備を配備する。座席は全席禁煙だが1箇所喫煙室を、客室、デッキ、荷物置きスペースに防犯カメラを、全客室に空気清浄機を設置するなど快適な旅をサポートする環境がそろっている。

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