──こちらのアザラシさん、上手に傘を持っていますね!
「ゼニガタアザラシの水雨(みう)22歳です。生まれた場所は不明です。正確な時期はわかりませんが10年くらい前から物を持つようになりました。イベントもそのころから始めています。最初に持ったのは1メートルくらいの棒でした。それから今までにおよそ20種類の物を持っています。傘だけでなくパネルやクリスマスリースも持てます」
──元号が変わるときには「令和」のフレームも持っていましたね。持てるようになるまではやはり大変なトレーニングをしたのですか?
「それが、まったく大変ではありませんでした。自分から物を持つようになったので」
──えぇ?!アザラシってもともと物を持ったりするんですか?
「自然界のアザラシも手先は器用なのですが、普通は物を持つことはありません」
──アザラシって手先が器用だったのですね! 物を持てるのは水雨ちゃんだけですか?
「当館ではゼニガタアザラシを4頭飼育していますが、物を持てるのは水雨と海雨(かいう)の2頭です。毎日おこなっているゼニガタアザラシのイベントで物を持っていますので、ぜひ会いに来てください!」
──今回、水雨ちゃんがツイートで話題になりましたがどのように受け止められていますか?
「当館としましても『物を持つアザラシ』はおすすめポイントなので、水雨のかわいさやアザラシの魅力がこのように広く知れ渡っていることに喜びを感じています。現在、新屋島水族館はリニューアルの真っただ中です。今後は施設だけでなくイベントもリニューアルしていくので、初めての方もすでに遊びに来られた方も、ぜひご来館ください!」
──ところで、イルカ劇ライブの「侍のお兄さん」の熱演がキレッキレと、ネットで話題になってましたが、どんな内容なんですか?
「設定は『イルカ2頭と侍、3人で旅をしている』というもので、その目的は理不尽な世の中に苦しんでいる人たちを笑顔にして解決するためです。イルカたちは侍にとって仲間であり、よきパートナーです」
──なるほど、それでイルカと息の合ったパフォーマンスができるんですね。そうそう、全国的にもめずらしいマナティーもいるんですよね!?
「はい。『種の保存のため』と『マナティーの研究のため』に飼育しています。アメリカマナティーについては、当館と沖縄の「美ら海水族館」でしか飼育されていません。そのほかの種類のマナティーとあわせても全国4カ所での飼育になるかと思います」
──エリィ。さんも「マナティもカワウソもいるしね!」とおすすめされていました。「職員の方も、平日だったというのもあってか、話しかけてくださったり豆知識を教えてくださったり、とても親切でした(特にカメの水槽のお兄さん)。イルカの水槽では、イルカたちが興味津々に寄ってきてくれるので、一緒に自撮りもできました(これなかなか体験出来ることじゃないです)」とゾッコンでしたね。
「新屋島水族館」、アザラシの水雨ちゃんに会いに、今度の休みのおでかけにいかがですか?