なんとかおはぎちゃんを保護しようとした岡田さん。猫好きな隣人に事情を説明して、一緒に捕獲することになった。おやつで気を引いて抱っこして捕まえたが、離したらだめだと思い、必死で抱きしめた。すると折れた脚に触ってしまったようで、おはぎちゃんは大きな声をあげて鳴いた。しかし、その後は、痛みのせいなのか、疲れたのか大人しくなり、動物病院に連れて行くことができたという。
「脚が折れているのを知った時、なんとしてもうちの子にしようと思いました。獣医師からは、肘を残すと予後が良くないので、肩から切断することを勧められ、その場合、家猫にならないと生きていくのは難しいと言われたんです」
岡田さんは、ご主人に相談したが、家猫にはできないと断られた。公園でひとり悩み、泣いていたそうだ。隣人が「うちで引き取ってもいい」と言ってくれたが、なおさら愛情が増してきたので、泣きながらご主人を説得。やっと引き取ってもいいということになり、12月、おはぎちゃんは岡田家の猫になった。
先住猫のチロちゃんは、おはぎちゃんが来ると食べたものを吐くようになった。1カ月くらいは慣れないようだったが、年が明けると回復した。
おはぎちゃんは、術後、力が入らないのか、バランスを取るのが難しいのか、立つこともできなかった。立たせてもすぐに横になってしまったが、2週間もすると顔つきが生き生きとしてきて、徐々に歩けるようになった。いまでは、先住猫のチロちゃんより元気に飛び回っているという。