美しく書き心地も抜群…「ガラスペン」 万年筆インクの人気と共に、注目集まる

山本 明 山本 明

―ガラスペンの売れ行きは

「わたしがナガサワ文具に入社した40年前は年間でガラスペンは数本売れる程度でした。万年筆インクが人気になり始めた約6~7年ほど前から、20~30代のインク好きの若い女性がガラスペンを求めるようになりました。年間何本売れている、と具体的には言いにくいのですが、というのはなにぶん、大量生産ではなく職人や作家さんが一本、一本手作りしておりますので。入ってくる数量が安定しません。しかし確実に売り上げは上がっております」

―付けペンを使うならスチールの方が…とも思うのですが

「一概にそうとも言い切れません。というのは、ガラスのペン先はある色インクを試した後、少し水ですすげば直ぐに別の色を試せます。万年筆のように、いちいちコンバーターの中身を空けて水洗いして新しいインクを詰めたり、スチールの付けペンのように、水洗い後、錆びないよう乾拭きするなどの煩雑さが省けます。インク好きの人にとっては実は手入れも簡単で便利なんです。また最近人気の金粉銀粉などのラメ入りのインクは、万年筆だと直ぐに詰まってしまいます。しかしガラスペンですと問題なく使用できます」

―お薦めの使い方は

「ガラスペンは一種のぜいたく品、言うならば芸術品です。上質のワインを高級なグラスに入れて飲むとより美味しく感じられますよね。それと同じです。ぜひ改まったお礼状やカード、また本当に大切な人に手書きの年賀状を送る…そんな特別の時にこそ使って欲しいですね」

◆NAGASAWA梅田茶屋町店:06-6292-7660

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