飼い主さんの愛情も長生きの秘訣…慢性腎不全を抱えながら頑張る18歳の猫・ぷーちゃん

小宮 みぎわ 小宮 みぎわ

いまや空前の猫ブームですね。私の周りの、これまで猫を飼ったことのない友人知人も、どんどん猫の魔力に操られて、気づけば猫の下僕になっている(猫の飼い主になっているのではなく、猫の召使になっている)昨今です。

猫は、一般的に犬よりも長生きで、20歳以上の猫もみかけます。そして、癌などの致死的な病気にかからなければ、最期は慢性腎臓病(慢性間質性腎炎)から慢性腎不全に進行して亡くなることが多いです。長生きした猫は、必ずと言ってよいほどに、慢性腎不全にかかるのです。

白黒のオス猫ぷーちゃん(推定18歳)も慢性腎不全です。体重は激減して、もはや治る見込みは残念ながらありません。

17年前のある冬の夜、Aさんのお父さんが帰宅して自宅玄関の扉を開けたところ、勝手に家に入りこんできたのがぷーちゃんでした。どうやら、駅から家まで歩くお父さんの後を付けて来たようでした。

『あんたどこの子や〜?』とAさんが話しかけたところ、馴れ馴れしく膝に乗ってきてすごく甘えてきました。ぷーちゃんはその時すでに成猫で、しかも口臭がきつく鼻水は膿っぽくて、鼻から目の周りまでグシュグシュ、全身も薄汚れていて、お世辞にもかわいいとは言えない猫でした。

Aさんのお宅にはすでに猫が2匹いましたのでぷーちゃんは飼えないなと思い、その夜はぷーちゃんを追い出しました。しかし、次の日も次の日も…ぷーちゃんはずっと家の玄関が開くのを待ち伏せしていました。そしてついに、Aさんが根負けして飼うことになりました。

翌日、動物病院で検査してもらい、ぷーちゃんは猫エイズ(猫免疫不全ウイルス感染症)であることがわかりました。それでも、Aさんは家の子として迎え入れました。

ぷーちゃんは人を怖がることは全くなく、博愛主義の猫でした。 その後、Aさんの家にさらに子猫を迎え入れた時には、ぷーちゃんはオスなのにお乳をあげるふりをしたり、せっせと毛繕いをしたりするイクメンぶりでした。

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