さらに注意してほしいのが、半額シールが付いている商品。店としては、調理してから時間が経っているから早く売ってしまいたい。だから半額なのだ。揚げ物だったら、半額シールが貼られたときにはもう油が酸化していておいしくない。せいぜい最初の見切りで値段が下がったときに買ってほしい。
それでも、安いものを求めて「閉店間際に行ったら、安くなっている」と、わざわざ閉店前にやってくるお客さんもいる。確かに安くなっている。ここまで読み進めてきたら、その理由はもうお分かりだろう。
「調理してから時間が経っている」
「早く売ってしまいたい」
だから安いのだ。あるいは、売れ残りの中には、もともと値段が高めの商品もあることも知っておこう。閉店間際は売り場に出す商品を増やさないから、品数は減っている。そのため、お目当ての商品が売り切れていることが珍しくない。でも、せっかく来たし、手ぶらで帰っても家には食べるものがない。何か買わざるを得ない状況に追い込まれて、安いものを買いに来たつもりなのに高いものを買って帰るという、本末転倒な現象がしばしば起こるわけだ。そうなってしまうとコストパフォーマンスが悪いばかりではなく、いいようのない敗北感に襲われないだろうか。
結局、値下げシールを貼られた商品には、安くなっている理由があるということをよく理解して、値下げ幅がほどほどのところで上手な買い物をしていただきたい。