川に子羊を投げ入れて洗う!?…実はモンゴルの牧畜民の深い「羊愛」だった

広畑 千春 広畑 千春

 ―というと?

 「前回誤解を招いてしまったのもあって、今回はちゃんと理由を尋ねてみました。すると、川で洗う理由は毛刈り前に毛に十分な水を含ませて汚れをよく落とすためと、冬の寒さに耐えられるよう鍛えるためなんだそうです。さらに、遠くに投げ入れる理由は、近いとすぐ戻ってしまって意味がない上、川岸にある石で羊がけがをしてしまうのを避けるためだったんです」

 ―真ん中は深そうですが、流されないんですか?

 「結構深くて、馬に乗っている大人のお腹がすっぽり浸かるぐらいまで水かさがあります。でも、川の状態を見て、羊にダメージがありそうなら絶対に投げません」

 

 ―そんな深い意味があったなんて。しかもかなりの重労働ですよね。

 「だと思います。しかも、1頭につき3回は洗うんです。彼らにとって大切な存在ですから。日本とは全く異なる環境下で異なる文化をもつ牧畜民からは、生き方・考え方などあらゆる面で学ぶことが多く、いつも自分の中の当たり前や常識を見直すきっかけを与えてもらっています。そんなところが魅力で、ずっと関わり続けています」

 とのことでした。ほんとに、そんな思いがあったなんて。そうやって写真を見ると、ダイブしている子や川に浸かっている子たちも、なんだか気持ち良さそうに見えてくるから不思議です。方や連日猛暑の日本。私も、この子羊になりたーーーい!!

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