7月15日は「海の日」ですが…船を愛する“ツイッタラー”発案の記念日でもあった

 しかし、近年の少子化や高齢化の影響などから慢性的な船員不足が続いており、技術の継承や安定的な運用が難しくなっているという。当時、ツイッターでも船員たちと交流のあった谷川さん。「初めは『7・15=ナイコー』という語呂合わせから遊び半分で言っていたのですが(笑)」内航海運の認知度を上げることで人手不足解消の一助となるのではと「内航船の日」制定をツイッターで提案。青山さんを含めた陸上の人たちと海の上で働く人たち有志で記念日登録に必要な資金の出資を募り、2015年12月、日本記念日協会により7月15日が「内航船の日」と正式に登録・認定された。

 今年で4回目を迎える「内航船の日」は業界紙やSNS上で取り上げられることにより徐々に浸透。毎年記念日に合わせて販売されるオリジナル手ぬぐいも、今年はほんの30分ほどで用意した100枚すべてが売り切れる人気ぶりだったそう。

 東京では「内航船の日」に合わせて、船乗りたちが撮影した写真を陸へのメッセージとして展示する「海から届ける写真展」が毎年開催されている。今回の「海へ届ける絵画展」は言わばそのアンサーソング的展示。海上で働く人たちを元気づけたいと、作品はどれも撮影可能とし、ツイッターへの投稿を推奨しており「“#内航船の日”というハッシュタグをたどって海の上の人たちは陸の人たちのつぶやきを見ている。内航海運に携わる人たちと一般の人たちがつながるきっかけになれば」と2人は話す。

 展示作品には2人がツイッターで交流している船員が乗り組む船も多く描かれている。展示を見て内航船に興味が湧いたら、ツイッターで内航に関わる人たちのつぶやきをのぞいてみるのも楽しそうだ。「海へ届ける絵画展」は神戸海洋博物館展示ロビーにて7月21日まで開催。

▼神戸海洋博物館公式サイト http://www.kobe-maritime-museum.com/

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