「遺品整理あるある」は他人事じゃない 逸品の掛け軸のはずが…あなたは大丈夫?

広畑 千春 広畑 千春

 

(3)ナショナルのこたつ、ベータ―版ビデオデッキ、ウォークマン…

 今は使わないけど、そのうちに…と押し入れの奥にしまったままの家電、ありませんか。「遺品整理の現場は、毎日がタイムスリップ」というほど、懐かしいものが次から次へと出てくるそうです。レアものとしてマニアに珍重されるものもありますが、大半はゴミですし、処分料がかかるものもあるので、注意が必要です。

(4)埃だらけの「高級」コートに、企業戦士の誇り「オーダーメードの三つ揃え」

 ごみの多くを占めるのが衣料品です。ありがちなのが、素材自体はとても上質なコート。大切にしまってあるけれど、肩パッドががっつり入っていてとても今では着られないようなデザインだったり、埃にまみれて生地がボロボロになっていたりすることも。「さらに、男性の場合によくあるのが、名前の刺繍された三つ揃えと何枚ものワイシャツ。きっと、バリバリと仕事をされていたころにお使いで、ご自身の生きた証だったと思うのですが、名前入りなのでリサイクルショップにも売れません」

(5)本人以外価値が分からない??コレクション

 ある現場で目にしたのは、天井まで積み上げられたケーキの空き箱。それも家のあちこちに。「きっと、亡くなられた方はケーキが大好きだったのでしょうね。子どものころの思い出とかもあったのかも?」。別の現場では、タンスの上に折りたたまれた何枚もの紙のようなものが。手紙かなと思い近づいてみると、なんと使い終わったシップでした。「でも本当に丁寧に、すべて同じ大きさに折って重ねてあるんです。きっと几帳面な方だったんでしょうね…」。プラスチックケースに整然と片付けられたカメラなどもよくあるそうです。

 いかがでしょう? 金城さんによれば「家の中で日常的に必要なものは3割、銀行印や通帳、保険証など絶対に捨ててはいけないものは1割で、残りの6割は不要」とも。「一番の曲者は押し入れ」だそうですが、「一番最初にやると奥深過ぎて心が折れるので、ひとまず電話台など外堀から攻めるのがおススメです」。あなたの家の電話台にも、昔のタウンページや領収書、眠っていませんか?

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