北海道地震の被災地をレポートして分かった大切なこと

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北海道胆振東部地震の被災地で現地取材を行った林アナウンサー。写真はむかわ町での様子(C)ラジオ関西
北海道胆振東部地震の被災地で現地取材を行った林アナウンサー。写真はむかわ町での様子(C)ラジオ関西

 ラジオ関西・林アナウンサーが北海道胆振東部地震の被災地に入り、現地をレポートした。避難所で暮らす人々や、まだ生々しく傷跡が残る被災地で懸命に活動するボランティアの様子を伝えた。現場を歩き回ったからこそ見えてきたものとは…。

冷たい雨のなか、黙々と活動している隊員

 新千歳空港から車で36人が亡くなった厚真町へ向かい、1時間ほどで到着。避難所にもなっている町の施設の入口には、ペットボトルの水や、マスク、おむつなど、支援物資が積まれていた。夫婦で避難している70代の女性は、「電気が止まっているので、家に帰っても片付けのための掃除機もかけられない。娘の家には赤ちゃんがいるので、いつまでも世話になれないので、ここに来た」と話していた。

 役場をあとにし、多くの犠牲者が出た吉野地区に向かう。私が行ったときは安否不明者すべての遺体が収容された後だったが、自衛隊員は住民が亡くなった家の捜索を続けていた。指揮をしていた隊員に話を聞くと、「亡くなった方が使っていた遺品の捜索を続けている。使えるものはすべてご家族にお渡しするための作業です」とのこと。冷たい雨のなか、黙々と活動している隊員の姿が印象的だった。

 厚真町をあとにし、むかわ町へ。役場前にある道の駅では、道内を拠点にボランティア活動をしている70代の男性に出会った。この男性はボランティア活動を40年以上続けているそうで、各地から駆けつけたスタッフとともに炊き出しをしていた。「1日800食を作る。ご飯は自衛隊から提供してもらって、各地から送られた食材を使って提供している。毎日違うメニューを出していて、きょうは麻婆茄子をご飯にのせた丼」。男性は妻とともにワゴン車で寝泊りして支援を続けている。

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