「◯◯大学から来ました」の「から」は大丈夫? 就活面接…ベストな自己紹介を探る

川上 隆宏 川上 隆宏
細かいことでも気になり始めると、面接する側も面接される側も止まらなくて…(hideyuki suzuki/stock.adobe.com)
細かいことでも気になり始めると、面接する側も面接される側も止まらなくて…(hideyuki suzuki/stock.adobe.com)

 就活のノウハウを学生のみなさんに指導しているところであれば、もっと真相をご存知かもしれません。就職活動支援塾の最大手として知られる「内定塾」に聞いてみました。

 ―「◯◯大学『から』来ました」という自己紹介での言い方についてですが、一般的に面接対策講座などで指導されていたりするものなのでしょうか。

 「自己紹介の際に、大学名を出すこと自体を悪いという風には指導はしていません。ただ、最近では学歴に惑わされるのではなく、学生自身を評価するような採用方式が増えつつあります」

 ―いえ、聞きたいのは大学名を語るかどうかではなく、接続助詞の使い方だったのですが…。

 「弊社はそのような指導はしていませんし、外部で指導しているという噂も伝わってきていません。ただ、学生がそういう言葉づかいをするのは、もしかしたら動画共有サービス『ニコニコ動画』の影響かもしれませんね。コメントを書き込んで主張したい場合に、『~“から”きました』とすることが多いので。あくまでも予想の範囲ですけれども…」

 ―ちなみに、最近の学生さんはどのような自己紹介をすることが多いですか。

 「留学など『海外』をキーワードにして自己紹介をする学生が増えています。また時代背景を反映しているのか、学業のアピールより、アルバイトの内容をアピールする学生が多いように思います。学費を自分で払っているという学生もいますし、社会人になってから奨学金の返済が大変だというニュースも多いので、お金を貯めているという学生も多いです」

 ―ところで、これぞ「正しい自己紹介」!というのはあるのでしょうか。

 「社風や企業の求めている人材像など様々な要素によって判断材料が変わるので、一概には説明できません。しかし、大まかには面接官の印象に残り、『もっと学生のことを知りたい』と思わせる内容がベストです。面接官の方は1日何十人もの学生の話を聞くこともあるわけで、相手の立場になって考えると、どうすれば良いかの方法論も分かってきます」

 ―えっ、具体的には…。

 「例えば、『根性、根性、また根性。根性ならだれにも負けない〇〇です』といったように、キーワードで印象に残すような学生がいました。どうも『権藤、権藤、雨、権藤』という野球の流行語をモジって伝えたようです。同じ趣味の面接官には響いたかもしれませんね。『今日は、御社への思いをネクタイの色に表してきました。情熱の赤です』といった感じで、ビジュアルに訴えかける学生もいました」

 ―うーん。とても印象的な自己紹介ですが、好き嫌いも分かれそうですね…。

 「まあ、ここまで出来る学生は、問題なく複数社から内定をもらえますが少数です。そこまで出来ない学生には、聞いてほしいキーワードを自己紹介に盛り込むようにとヒントを与えています。例えば『〇〇大学、××です。大学では人工知能についての研究をしています』『〇〇です。私は“自分の限界に挑戦する”ことを指針として充実した学生生活を過ごしてきました』とかですね」

  ◇  ◇

 以上、まいどなニュースから川上でした。…あれっ?

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