もしも、今、かつての自分と似た境遇の人にアドバイスするとしたら?この質問に「僕も偉そうに言えないですし…」と考えながら、「『株式会社・自分』みたいな感じで、自分というものがマーケットで売れるか、売れないかということを見ていかないと」と提言する。
「僕は続ける人を否定しているわけではなくて、続ける人は続ける人でもちろん応援はしています。その人たちが過去を振り返って、ほんまに良かったと思えるような人生を送っていれば、の話なんですよね」
今、注力しているのはクラウドファウンディングとネットオークションの要素を掛け合わせたサイト「ハットトリック」。古巣・G大阪の協力を受け、今季開幕戦の先発メンバーが着用したユニフォームを「鑑定書」付きで出品し、売り上げを社会貢献に役立てる、という試みをした。「ファンもうれしし、クラブもうれしいし、選手もうれしいし」という多方の人が喜びを感じる事業に育てることが目標だ。
今はそのG大阪のスポンサーを務め、“恩返し”もしている。「サッカーの厳しさのようなものを教えてもらったのはガンバが初めてでしたし、ガンバに入っていなければ、そういう経験すらできなかったし、今の自分はないと思っているので」。自分と向き合ったからこそ、未来へと進めている。(デイリースポーツ・広川継)