ゴルゴ13ならぬ「ゴルゴ十三」 嘘のような本当の賃貸物件…オーナーに直撃

山本 智行 山本 智行

 大阪・十三に「ほんまかいな!?」と耳を疑うようなユニーク賃貸物件がある。その名も「ゴルゴ十三」(大阪市淀川区野中南)。築7年のれっきとした2階建て2LDK(63・76平方メートル)テラスハウスだ。家賃9万1000円のファミリー向け。最寄り駅の阪急「十三駅」から徒歩でなんと“13分”ときた。ほんまかいな!?

 パッと見はどこにでもあるような普通の建物だ。白い外観に深紅系の赤いドア。しかし、いざ、中に入ろうとすると、扉の上にそれっぽい文字で書かれた「ゴルゴ十三 第1かん」の表札が目に飛び込んできた。なかなか芸が細かい。

 「私は“ゴルゴ13”が大好きで“デューク東郷”に憧れてました。父から相続した場所が十三だったので、建てるなら名前はこれしかないと思っていました」

 オーナーの陳明裕さん(59)の経歴は、さすがに名作の主人公ほど謎めいてはおらず、表の顔は北千里と西宮北口に「めいゆう矯正歯科」を構える歯科医。182センチ、80キロの東郷に対し、こちらは174センチ、82キロ。それでも2002年からは毎夏、米ニューヨーク州立大で講義を行っているというから、ただ者ではなさそうだ。

 その傍ら実家の貸しビル業も手伝っている。03年、トランプタワーに「触発」され、江坂(吹田市広芝町)に鉄骨9階建てのワンルームマンション「めいゆうタワー」を建設。11年1月に「長年の夢だった」この物件も手掛けた。

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