猫を飼ったら猫アレルギーになってしまった!…どうすればいい?

渡辺 陽 渡辺 陽
猫と一緒に暮らすためには工夫が必要(kichigin19/stock.adobe.com)
猫と一緒に暮らすためには工夫が必要(kichigin19/stock.adobe.com)

 また、猫アレルギーは、猫のフケが原因になることが多いため、家中のカーペットやラグを撤去して、フローリングで生活するようアドバイスしました。フケ以外には、猫の唾液や尿も猫アレルギーの原因になることがあるので、直接触れないようにするといいでしょう。

根治することはない猫アレルギー

 -環境を改善するだけでなく、薬による治療もしたのでしょうか。

 谷口:アレルギー用の薬と毎日使用する吸入薬を処方し、ぜんそく発作が起こった時に使う緊急用の吸入薬も枕元に置いておくよう指導しました。鼻炎や結膜炎もあったので、症状を緩和する薬も使いました。通院後3ヶ月ほどすると症状が和らぎましたが、薬をやめたら元に戻ってしまうでしょう。猫アレルギーが根治することはなく、さらに症状が悪化することも考えられるので、症状に合わせて薬を変えていく必要があります。猫アレルギーの人が猫と一緒に暮らし続けるには、住環境の改善とともに薬の服用が欠かせないのです。空気清浄機を置いたり、加湿器を使って湿度を50%以上に保つのもおすすめです。

▼谷口恭先生プロフィール

1991年関西学院大学社会学部卒業。4年間の商社勤務を経た後、大阪市立大学医学部入学。研修医を終了後、タイ国のエイズホスピスで医療ボランティアに従事。同ホスピスでボランティア医師として活躍していた欧米の総合診療医(プライマリ・ケア医)に影響を受け、帰国後大阪市立大学医学部総合診療センターに所属。その後現職。大阪市立大学医学部附属病院総合診療センター非常勤講師、主にタイ国のエイズ孤児やエイズ患者を支援するNPO法人GINA(ジーナ)代表も務める。日本プライマリ・ケア連合学会指導医。日本医師会認定産業医。労働衛生コンサルタント。主な書籍に、「今そこにあるタイのエイズ日本のエイズ」(文芸社)、「偏差値40からの医学部再受験」(エール出版社)、「医学部六年間の真実」(エール出版社)など。

▼太融寺町谷口医院

http://www.stellamate-clinic.org/

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